« 牧阿佐美バレヱ団『ダンス・ヴァンテアン IX』 | トップページ | 第10回 世界バレエフェスティバル 全幕特別プログラム『眠れる森の美女』 »

2003年4月15日 (火)

NODA・MAP 第9回公演『オイル』

2003年4月15日(火) Bunkamura シアターコクーン

[作・演出]野田秀樹

これ、すでに今年のNo.1決定!
『古事記』をモティーフに、そこに終戦前後の日本が交差し、さらに、その頃ちょうど進行中のイラク戦争まで暗示させる展開で(書かれた時はまだ戦争は始まっていません)、戦争とは何か? 日本人とは何か? を、観る者に鋭く問いかける舞台になっていました。

富士:松たか子
ヤマト:藤原竜也
総合的な神、マッサーカ軍曹:小林聡美
大國教授、日本人25:野田秀樹
ノンキダネ、日本人23:片桐はいり
神宮寺醍子、日本人24:山口紗弥加
日本人34、元村長、元々村長など:北村有起哉
ヤミイチ:橋本じゅん

「復讐はそんなにいけないことなの?」

やったことだけではなく、やられたことにも正面から向き合うことをしてこなかった日本人。でも、本当は、己の恨みや憎しみを見据えることでしか、他者の恨みや憎しみを理解することはできないのではないのか?

一体、いつのまに野田秀樹はこんな作品を書くようになったの……。

《劇団 夢の遊民社》を解散してから90年代のほとんど(つまり、NODA・MAPとして活動再開後)、敢えて野田秀樹に背を向けていたのを心の底から後悔しました。いきなりこんな作品を書くわけはないのですから、ここに至る過程をちゃんと観ておくべきでした。

役者たちが、みんな素晴らしかったです。
凛とした立ち姿が美しい松たか子。ただ、野田のセリフを語るには、もっと声そのものに存在感が欲しい。こういう芝居は口跡がキレイなだけじゃダメでしょう。
野田作品初登場の藤原竜也も大健闘(正直、初めていいと思いました)。会場には、蜷川演出・藤原主演『ハムレット』の速報チラシがありましたが、もっと積極的に蜷川以外の演出家と組めばいいのにね。
小林聡美や山口紗弥加も想像以上によかったです。特に、山口紗弥加は野田秀樹と組む場面が多いためか、かなり引っ張ってもらっていたような。

ところで、今回はS・A席が取れずコクーンシート(2階バルコニー)だったのですが、舞台が始まった途端、全員が前屈みで手すりにもたれている! 確かに、みんなでやれば困る人はいないかも(笑)。

ということで、私も普段ならやらない前屈みで観劇。でも、腰が痛かったデス。

|

« 牧阿佐美バレヱ団『ダンス・ヴァンテアン IX』 | トップページ | 第10回 世界バレエフェスティバル 全幕特別プログラム『眠れる森の美女』 »

2003年鑑賞記録」カテゴリの記事