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2006年9月19日 (火)

東京国際映画祭プレイベント

本日、第19回東京国際映画祭の上映作品すべてが発表された筈だけど、サイトの更新はまだですね。とりあえず、アジアンパラダイス雕刻時光 cinema cafeにアジア映画情報がありました。うわ〜、すんごいラインナップ。チケット取れるのか??? 何はともあれ、早くスケジュール出してくれー!

Camusってことで、連休中の映画祭プレイベントで観た柳町光男監督『カミュなんて知らない』(上映後、柳町監督による短いティーチインあり)。
舞台は都心にある某大学。《映像ワークショップ》を受講する学生たちが、実際に起きた老婆刺殺事件をベースに『タイクツな殺人者』という映画を製作している。女にだらしない監督の松川(柏原収史)、松川に対する妄信的な愛情から陰で「アデル」と揶揄されるユカリ(吉川ひなの)、彼氏がいながら松川にも惹かれている助監督の久田(前田愛)、クランクイン直前に主演俳優が降板したため、急遽、代役に抜擢された池田(中泉英雄)、「ベニス」とか「アッシェンバッハ」とか呼ばれている元映画監督の指導教授・中條(本田博太郎)ら製作現場の人間関係はリハーサルの進行と共に錯綜し、やがて……。

昨年の【日本映画・ある視点】部門で作品賞を受賞。圧巻は、ラスト15分の映画内映画、老婆殺害シーン。そこに至る学生たちのヌルい日常はかなり微妙。上映後のティーチインによると、早稲田大学の《映像ワークショップ》から始まった企画で(結果的には立教大学で作られた)、そこに監督お得意の“不条理な殺人”を組み込んだそうな。あと、講義のために何年か大学に通ってみて、キャンパスは映画の舞台に充分なり得るという確信もあったらしい。
冒頭の長回しとオーソン・ウェルズ監督『黒い罠』やロバート・アルトマン監督『ザ・プレイヤー』への言及、フランソワ・トリュフォー監督『アデルの恋の物語』そのままに松川を追い回すユカリ、美しい女子大 生に魅了され、ルキノ・ヴィスコンティ監督『ベニスに死す』の主人公を真似て化粧する中條(ご丁寧に、マーラーの交響曲まで使用)などなど、映画ファン向けの仕掛けは多い。

ラストについては、「当初から混乱と分裂は予想していたけど、観客の反応がこんなに大きいとは思っていなかった」とのこと。いや、でも、マヂで緊迫感がまったく違うンだわ。
映画『タイクツな殺人者』のクランクイン初日。古い民家で繰り広げられる殺害シーン。それは確かに学生たちによる映画の撮影風景なんだけど、もしかしたら、鍵のかかった家の中でスタッフも気がつかないうちに本当に老婆が殺されているのかも知れない、あるいは、撮影で役に入り込み過ぎた俳優が実際に別の民家に入り込み老婆を殺しているのかも知れない、そんな想像をしてしまうぐらい中泉英雄の演技は真に迫っていたし、監督の見せ方も実に巧い。映画内映画が実際の映画を浸食してしまったというか、ある意味、映画としては完全に破綻しているンだけど、虚と実が交錯する瞬間の何とスリリングなこと!
ま、それはそれとして、柳町光男監督による『タイクツな殺人者』は観てみたいかも。
※9/22(金)DVDリリース予定

◎本日の読書
 『文学賞メッタ斬り! リターンズ』大森望/豊崎由美

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