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2007年9月25日 (火)

シアターコクーン・オンレパートリー2007『ドラクル −GOD FEARING DRACUL−』

2007年9月1日(土)〜26日(水) Bunkamura シアターコクーン
http://www.bunkamura.co.jp/

*スタッフ&キャストはこちらをご覧下さい。

2回目ともなると、やっぱ海老蔵の台詞回しが気になるわ。何故、あんなに変な抑揚をつけて歌っちゃうンだろうね。
キレイなのよ。高くシャープな鼻梁、他を圧する大きな眼、黒いマントを靡かせ闊歩する姿。もうもう、ほんっとにキレイなの。ンが、ひとたび口を開くと……。

例えば、聖女ジャンヌ・ダルクを失い、吸血鬼となって300年を彷徨い、新たな聖女リリスと出逢うまでを語る長い長いレイのモノローグ。これ以上ないほどシリアスなシーンなのに、あの妙な台詞回しに思わず笑いそうになってしまう。これって、一生直らないのかしらん?

いや、ま、確かに、脚本にも問題はある。翻訳劇調の硬い言葉を選んで書いたというその手法が必ずしも成功しているとは言えず、言葉に対する吟味が足りなかったり、その紡ぎ方が拙かったりで、「さすがの長塚圭史も、18世紀フランスを舞台にしたドラキュラの話は荷が重かったのね」というのが正直なところ。ただ、もうちょっと普通に台詞を喋れる役者だったら、もうちょっと長塚の世界観を具現化できる役者だったら、結果は違ったンじゃないかな……と思わないでもない。
ってことで、結局、最後までカタルシスを得られないまま終わってしまった。
あと、あのラストシーンはないよな。いくら何でも、呆気なさ過ぎ。

宮沢りえと永作博美があまりにもピッタリなキャスティングで感心しきり。勝村政信が最後までいい人(というのも語弊があるけど)だったのが意外。
その他、語り部として見事な存在感を発揮していた山崎一、いささか平板な前半を盛り上げてくれた山本亨と明星真由美の吸血鬼コンビ、そしてそして、悪役ぶりがと〜っても素敵な手塚とおるが印象に残る。
普段なら誰よりも長塚の世界観をリアルに具現する中山祐一朗と2005年のパルコ・プロデュース公演『LAST SHOW −ラストショウ−』で信じられない力技を見せた市川しんぺーのふたりは精彩なかったわ。特に中山は、その時代の人物に全然なっていなかった。

照明が素晴らしい。正直、席が前過ぎて、すべてを確認できたとは言えないけど、実によく考えられていたな、と。

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