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2008年7月27日 (日)

歌舞伎座百二十年 七月大歌舞伎 昼の部

2008年7月7日(月)〜31日(木) 歌舞伎座
http://www.kabuki-bito.jp/

昼の部は、『義経千本桜』から狐忠信の物語のみを通し上演。演ずるは海老蔵。「見た目はいいンだけどねぇ」ってことにならないよう祈っていたけど、案の定、とんでもないことになっておりました(笑)。

『義経千本桜 鳥居前』

佐藤四郎兵衛忠信 実は 源九郎狐:市川海老蔵
源九郎判官義経:市川段治郎
静御前:市川春猿
早見藤太:片岡市蔵
武蔵坊弁慶:河原崎権十郎

忠信の海老蔵。四天姿に仁王襷、菱皮の鬘に火焔隈と、荒事風の拵えが、それはそれはよく似合っていてうっとりするほど。ンが、セリフは最悪。揚幕の向こうから聞こえてくる「待てぇ〜、待ちやがれぇ〜」から笑っちゃったよ。しかも、無駄に鼻息荒いし。
斜め前に座っていた老婦人が、やたら首を傾げながら観ていたけど、その気持ち、よくわかります。

義経の段治郎は、ただ立っているだけって感じ。やはり難しいわ、こういう役は。舞台にいるだけで、御大将の気品や落人の悲哀を出さなきゃいけないからね。

『義経千本桜 吉野山』

佐藤四郎兵衛忠信 実は 源九郎狐:市川海老蔵
静御前:坂東玉三郎

普段は清元と竹本の掛け合いで上演されるところを、今回は竹本のみで上演。
幕が開くと、下手に川、上手に丘。その丘の傾斜にひとり佇む静御前の玉三郎。うわーっ、さすがだ。それだけで魅せる魅せる。海老蔵も、黙っていると素敵。

清元じゃないから“女雛男雛”もないし、『鳥居前』があるから早見藤太も出ないし、いささか地味な印象は否めないけど、これはこれで面白かった。

『義経千本桜 川連法眼館』
市川海老蔵宙乗り狐六法相勤め申し候

佐藤四郎兵衛忠信、佐藤四郎兵衛忠信 実は 源九郎狐:市川海老蔵
源九郎判官義経:市川門之助
川連法眼:市川寿猿
妻 飛鳥:上村吉弥
駿河次郎:坂東薪車
亀井六郎:市川猿弥
静御前:坂東玉三郎

初演(2006年11月 新橋演舞場)、再演(2007年10月 御園座←これは見逃した)に続く、海老蔵の《四の切》再三演。
初演を観て、「大型犬? 北極熊?」と思った海老蔵の狐忠信。今回はそこにおネエ★MANまで入っておりました。たぶん、子狐を意識してのことなんだろうけど、セリフといい、仕種といい、可愛いを通り越して不気味です。

えっと、最後の見せ場である「喜びに打ち震えながらの宙乗り狐六法の引っ込み」に苦笑を浮かべる私は、ファン失格ですか?

海老蔵の印象があまりにも強烈で、他はほとんど記憶にございません。

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