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2008年8月17日 (日)

彩の国ファミリーシアター 音楽劇『ガラスの仮面』

2008年8月8日(金)〜24日(日) 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
http://www.saf.or.jp/

[原作]美内すずえ [脚本]青木豪 [演出]蜷川幸雄
[音楽]寺嶋民哉 [美術]中越司 [照明]室伏生大
[衣装]宮本宣子 [音響]井上正弘 [音楽監督]井上知嘉子
[振付]広崎うらん [ヘアメイク]佐藤裕子

北島マヤ:大和田美帆
姫川亜弓:奥村佳恵

桜小路優:川久保拓司
速水真澄:横田栄司
北島春:立石凉子
姫川歌子:月影瞳
小野寺:原康義
青木麗:月川悠貴
二ノ宮恵子:黒木マリナ
源造:岡田正

月影千草:夏木マリ

“ファミリーシアター”と銘打ち、「感受性豊かな若い世代の皆様に、舞台芸術が創造される感動の体験をしていただきたい」という、主催者の言葉をそのまま形にしたような舞台だった。

劇場に一歩足を踏み入れたら、そこはもう非日常。「開演××分前」のアナウンス。何もないだだっ広い舞台に(ここの奥行きは半端じゃないっすね〜)三々五々集まってくる出演者たち。思い思いにストレッチしている彼らの間を縫って、バックステージツアーの参加者がゾロゾロと通り抜けていく。

幕が開いたら開いたで、客席の通路を使ったり、稽古場の鏡(舞台装置の一部)に客席を映し込んだりと、観客のひとりひとりが“舞台芸術が創造される”瞬間に立ち会っていると思えるよう客席と舞台を一体化する仕掛けの数々をふんだんに盛り込む。しかも、それらの仕掛けとストーリーが、終盤、北島マヤがたったひとりで舞台に立つシーンに至って有機的に結び付くあたりは、なかなか効果的だな、と。

ただ、主要キャラクターの見た目が思いっきり作り込まれていたのには笑ってしまった。おまけに、原画を拡大して舞台に上げてるし。ま、演劇少女のバイブル、国民的コミック『ガラスの仮面』が原作なだけに、観る側のイメージがしっかりと固まっているわけで、これはこれで仕方ないンでしょう。

ちなみに、今回は長い長い原作の初期の初期を舞台化しておりました。マヤが月影先生に見出されるところから、演劇コンクールの全国大会を経て、『紅天女』を目指すと決意するまで。劇中劇を織り込みすっきりとまとめられた脚本からは、「自分を信じることの大切さ」と「演劇は俳優と観客のインタープレイ」というシンプルなメッセージが伝わってくる。

北島マヤの大和田美帆(大和田獏と岡江久美子の娘)と姫川亜弓の奥村佳恵(本作が初舞台の新人)は、共に2,300人を超える応募者から選ばれたそうな。
大和田は、家庭環境もそうだけど、演技も亜弓タイプ。枠内にきっちり収まっている感じが、マヤとしては物足りなかった。関係ないけど、この人、声の質や立ち姿が若い頃の熊谷真美に似ているような(ほんっとに関係ないっすね、すみません)。
奥村は、まだ10代とは思えない落ち着きや立ち姿の美しさ、6歳からやっているバレエを活かしたダンスシーンには感心したけど、セリフや表情はまだまだ硬い。

ハマり過ぎなのが、月影千草の夏木マリ。原作にあまりに忠実で、登場シーンでは笑いが起きたほど。ただ、粘っこい歌唱法は、少々、鼻につく。
北島春の立石凉子、小野寺の原康義、源造の岡田正が手堅く、劇団《一角獣》の紅一点・二ノ宮恵子の黒木マリナもよく動いていた。
横田栄司に罪はないけど、真澄様は勘弁してくれ。どう考えても無理があるだろう。
オールメール・シリーズでなくても娘役の月川悠貴。男装の麗人・青木麗を少女のような男性が演じる倒錯。う〜む、彼独特の間は魅力なんだけど、何を演っても同じなのは如何なものか?
冒頭のバーレッスンとセンターレッスンのシーン。アンサンブルの皆さん、総じて爪先が汚いっすよ。

ガレリアにて、企画展『はじめてのガラスの仮面』を開催中。内容は、主要キャラクターのプロフィールやインタビュー(笑)、劇中劇の簡単な紹介と実際に上演された際のポスター、人物相関図など。

Kiseki

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