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2008年12月22日 (月)

東宝ミュージカル『エリザベート』

2008年11月3日(月)〜12月25日(木) 帝国劇場
http://www.tohostage.com/

エリザベート(オーストリア皇后):朝海ひかる
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝):鈴木綜馬
ゾフィー(オーストリア皇太后/フランツ・ヨーゼフの母):初風諄
ルドルフ(オーストリア皇太子):浦井健治
少年ルドルフ:太田力斗
6日と違うキャストのみ

PAのバランスを考えて、2階席にて観劇。1階席より断然いい。リヴァーブも程よく、歌詞がきちんと聴き取れる。

「ジプシーのように」自由を求めるエリザベートは、壮絶な美貌と残酷なまでの強靭さの持ち主。ンが、朝海ひかるはアヒル顔のファニーフェイスで、歌も演技も押し出しも弱く、ルキーニに刺されなくても、そのうち壊れていたような。
なんつーか、自己実現を求め続け、そのために強くありたいと願いながらも、そうはなりきれず、最後は自ら育んだ《トート》というファンタジーに浸食されてしまった……そんな感じ。
要するに、ルドルフに近いンだよね。《トート》というファンタジーに翻弄された母親と、《革命》というファンタジーに翻弄された息子。お互いに相手を自分の鏡だと呼び掛ける母子の関係性は、より明確に見えた気がする。

ってことで、キャストの組み合わせが変わると、また別のドラマが立ち上がるのが、このミュージカルの面白さだよな。

フランツ・ヨーゼフの鈴木綜馬は演技が巧いっすね。「許可する」と「却下」、その二言だけで皇帝の性格を鮮やかに表出。年齢による変化もよく出ていた。
ルドルフの浦井健治、甘く軽やかな歌声がと〜っても素敵。

トートの武田真治は誤摩化し方が巧くなったというか、自分のできる範囲でまとめることを覚えてしまったというか。たとえ下手でも、役に対する懸命さや誠実さがガツンと伝わってきた一昨年の方が、だから萌えたのかな。そのあたりがちょっと残念でした。
それに、ウィーン版のノワールな世界観にふれた後では、もうトートの物語としては見られないわけで。

しっかし、ルキーニの高嶋政宏は何とかならんのか? あの役に対する冒涜としか思えん。

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