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2009年2月19日 (木)

ジョン・ノイマイヤー/ハンブルク・バレエ『椿姫』

2009年2月12日(木)〜3月7日(土) 神奈川県民ホール ほか
http://www.min-on.or.jp/hamburg2009/
http://www.hamburgballett-blog.de/

マルグリット・ゴーチェ:シルヴィア・アッツォーニ
アルマン・デュヴァール:チャゴ・ボアディン
ガストン:アミリカー・モレット・ゴンザレス
プリュダンス:カトリーヌ・デュモン
オリンピア:マリアナ・ザノット
マノン・レスコー:カロリーナ・アギュエロ
デ・グリュ:オットー・ブベニチェク
18日と違うキャストのみ

昨日はアルマンの物語で、今日はマルグリットの物語だった。どちらがいい悪いではなく、それだけ昨日のリアブコと今日のアッツォーニが突出していたな、と。

舞台の完成度は昨日の方が高かったと思うけど、今日の方が泣けた。黒のパ・ド・ドゥはもちろん、死を目前にしたマルグリットが幻影たちと踊る姿に涙が止まらなかった。それは何故? と考えたところ、ひとえにマルグリットの造型の違いではなかろうか。

昨日のブーローニュがあくまでも職業人としての娼婦だったとすれば、今日のアッツォーニは天性の娼婦……ってのも語弊があるな……う〜む……愛に生きる人、かな? ブーローニュのマルグリットは聡明で、だからこそ、この恋が成就することがないとどこかで諦めているのに対し、アッツォーニのマルグリットは全身全霊でアルマンを愛している。ある意味、アルマン以上に一途で純粋。
終盤。幻影たちと踊るマルグリット。伸ばした手が空を掴む度に剥き出しの魂の叫びが聞こえてくるようで、胸を抉られる思いがした。

……昨日のリアブコと組んだら、どんな『椿姫』になるンだろう?

そんなことを思ってしまったのも、今日のボアディンがあまりにも木偶の坊だったから。リフトの流麗さこそリアブコに劣るものの、踊り自体は悪くなかった。ただ、motionとemotionの回路が思いっきり寸断されているというか、あれだけ明晰なノイマイヤーの振付を踊って、これほど伝わらない人も珍しいというか。
その代わり、マノンのアギュエロとデ・グリュのブベニチェクの印象が強烈で、マルグリットの心象風景が昨日とは比較にならないぐらいハッキリわかってよかったけど。

そんなこんなで、ワタクシ的には、アッツォーニに始まりアッツォーニに終わった『椿姫』2日目でした。

そうそう、昨日は1幕でワイングラスが割れたンだけど、その片付けっぷりがあまりにも自然でそういう演出なのかと思っていたら、今日は割ってませんでした。どうやらあれは完璧にアクシデントだったようです〜。
詳しくは、こちらをご覧下さい(エキストラで出演している多井一晃所属の劇団とっても便利のblog)。

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