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2009年7月20日 (月)

歌舞伎座さよなら公演 七月大歌舞伎 昼の部

2009年7月3日(金)〜27日(月) 歌舞伎座
http://www.kabuki-bito.jp/

事前に上演時間を確認して驚く。幕間が45分もあるのに、15時前には終わっちゃうの? バランス悪いなぁ。もう少し演目を考えてくれてもよかったンじゃ?

『五重塔』

大工 十兵衛:中村勘太郎
十兵衛女房 お浪:市川春猿
源太女房 お吉:上村吉弥
用人 為右衛門:市川寿猿
源太弟子 清吉:坂東巳之助
朗円上人:片岡市蔵
大工 源太:中村獅童

職人の意地と誇りの物語……なのかな。残念ながら、幸田露伴の原作も宇野信夫の脚本も読んでいない私には、どこがいいのか全然わからない芝居でした。

十兵衛は「腕の良い大工であるが、人からは“のっそり”と呼ばれる人物」。ンが、勘太郎の演技は単なる“阿呆”で、「大工に生まれた甲斐には、命がけの仕事がしてぇ」という必死な思いが伝わってこない。だから、十兵衛の「真実のこもった眼」に朗円上人が感動を覚え、五重塔の普請一切を任せることにも納得できず、源太に任せりゃいいじゃん、と思ってしまう。せめて、腕の良さだけでもきちんと描かれていればねぇ……。

そのうえ、源太の獅童はがなり立ててるだけだし、朗円上人の市蔵は高僧にしては軽いし、清吉の巳之助は所作が現代の若者だし。
結局、「滋味溢れる名作」を上演するには、役者が若過ぎたのかしらん?

『海神別荘』

美女:坂東玉三郎
博士:市川門之助
女房:市川笑三郎
沖の僧都:市川猿弥
公子:市川海老蔵

公子の海老蔵。その美しさにやられてしまった〜。ほっそりとした横顔、驚くほど長い睫毛、精悍なラインを描く鼻梁。それらを眺めているだけで、ワタクシ、幸せでございます。セリフも前回よりよくなっていたし。
「誰も知らない命は、生命ではありません」と嘆く美女に、「人は自分で活きれば可い、生命を保てば可い」と言い放つ公子。その潔さ、その凛々しさ。堪りません。

対して、美女の玉三郎はかなり厳しくなってきたような。太って見える純白のドレス、額にくっきりと刻まれた深い皺。あれでは年増女にしか見えないっす。
ほんっとに嬉々として演じているから、できれば生暖かく見守ってあげたいンだけど、さすがにもう無理でしょう。

博士の門之助、女房の笑三郎、沖の僧都の猿弥が好演。特に猿弥は素晴らしく、夜の部の『夏祭浪花鑑』の三婦も彼で観たかったな、と。

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