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2009年8月13日 (木)

第12回 世界バレエフェスティバル ガラ・パフォーマンス

2009年8月13日(木) 東京文化会館
http://www.nbs.or.jp/

[指揮]ワレリー・オブジャニコフ [管弦楽]東京フィルハーモニー交響楽団  
[ピアノ]高岸浩子 [チェロ]遠藤真理

17時に始まって、終わったのは23時。ある意味、耐久レースのような。楽しかったけど、思うことも多々あり。

【第1部】

序曲『戴冠式行進曲』(ジャコモ・マイヤベーア作曲)

すんごく久しぶりのバレエ。序曲が身体の隅々に染み渡っていく。そして、全身が音楽で満たされると同時に、するすると幕が上がる。

『白鳥の湖』第1幕よりパ・ド・トロワ
[振付]グレアム・マーフィー [音楽]ピョートル・I・チャイコフスキー

ルシンダ・ダン、レイチェル・ローリンズ、ロバート・カラン

お馴染みの『白鳥の湖』第1幕のパ・ド・トロワが、こんなにもスリリングな三角関係になるとは! 短いのが残念。

『カルメン』
[振付]ローラン・プティ [音楽]ジョルジュ・ビゼー

タマラ・ロホ、フェデリコ・ボネッリ

ロホはカルメン向きではないンじゃ? ボネッリもホセにしては青臭いし。ってゆうか、NBSの公演でプティ作品を目にするとは思わなかったよ。

『ダンス組曲』
[振付]ジェローム・ロビンズ [音楽]J・S・バッハ

ニコラ・ル・リッシュ

ル・リッシュの身体から迸るものがない……。バッハの音楽が持つ甘美さや昂揚、あるいは憧憬とか、何でもいいから見せて欲しかったな。

『いにしえの祭り』
[振付]ジョン・ノイマイヤー [音楽]リヒャルト・シュトラウス

エレーヌ・ブシェ、ティアゴ・ボァディン

ドラマティックなリフトの連続に陶然といたしました。ブシェは脚のラインがほんっとに美しい。

『ジゼル』より第2幕のパ・ド・ドゥ
[振付]ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー [音楽]アドルフ・アダン

アニエス・ルテステュ、ジョゼ・マルティネス

う〜む、やっぱガラで『ジゼル』は難しいな。ルテステュは冷徹なまでに“ウィリ”だったけどね。

【第2部】

『ジュエルズ』よりダイヤモンド
[振付]ジョージ・バランシン [音楽]ピョートル・I・チャイコフスキー

ディアナ・ヴィシニョーワ、ウラジーミル・マラーホフ

かつてこのふたりが踊る時、そこには必ず「私をとらえてはなさぬ秘密」があった。でも、今回は自分でも驚くほど何もなかった。それはきっとこちらの問題だと思うけど、寂寥の感を禁じ得ない。

『カンティーク』
[振付]モーリス・ベジャール [音楽]ユダヤの伝承音楽

エリザベット・ロス、ジル・ロマン

ユダヤの伝承音楽だし、ユダヤ教に想を得ているのかしらん? 何かの儀式とか祭事とか、そんな感じ?

『グラン・パ・クラシック』
[振付]ヴィクトール・グゾフスキー [音楽]ダニエル・オーベール

ポリーナ・セミオノワ、フリーデマン・フォーゲル

セミオノワが登場した瞬間、その男前さにワクワクしたンだけどね〜。ワタクシ的には、もっと強靭で輪郭がハッキリした踊りの方が好きかな。

『TWO』
[振付]ラッセル・マリファント [音楽]アンディ・カウトン

シルヴィ・ギエム

なんつーか、ギエムの身体が解体され再構築されていくような。たとえそれが私の幻想だとしても、メチャメチャ興奮した。すげーよ、姉さん。

『ソナチネ』
[振付]ジョージ・バランシン [音楽]モーリス・ラヴェル

オレリー・デュポン、マニュエル・ルグリ

『TWO』で盛り上がり過ぎちゃって、ボーッと観てしまいました。バランシンのようなネオ・クラシック作品って、時に古臭く感じることがあるね。

『海賊』
[振付]マリウス・プティパ [音楽]リッカルド・ドリゴ

マリア・コチェトコワ、ダニール・シムキン

観客の期待値が異様に高くて、ひとり、置いてかれてしまった感がなきにしもあらず。確かにふたりとも豊かなtalentの持ち主だと思うけど。

【第3部】

『ラ・シルフィード』
[振付]オーギュスト・ブルノンヴィル [音楽]H・S・レーヴェンスヨルド

ナターリヤ・オシポワ、レオニード・サラファーノフ

サラファーノフは軽い。でも、ブルノンヴィルとはちょっと違うような。オシポワも跳躍は高いのに、軽やかとは違うンだよね。もっと他に相応しい演目、なかったのかしらん? あ、東京バレエ団『ラ・シルフィード』の宣伝ですか。

『アルミードの館』よりシャムの踊り
[振付]ジョン・ノイマイヤー [音楽]ニコライ・チェレプニン

ティアゴ・ボァディン

ボァディンが何でふたつも踊るのよ? と思っていたけど、観て納得。いや〜、妖しくて素敵でした。

『マクベス』
[振付]ウラジーミル・ワシーリエフ [音楽]キリル・モルチャノフ

スヴェトラーナ・ザハロワ、アンドレイ・ウヴァーロフ

思いの外、ウヴァーロフが若い。そして、ザハロワの脚! ウヴァーロフに絡みつくその長い脚の雄弁さにゾクゾクいたしました。

『ロミオとジュリエット』より“寝室のパ・ド・ドゥ”
[振付]ケネス・マクミラン [音楽]セルゲイ・プロコフィエフ

シオマラ・レイエス、ホセ・カレーニョ

マクミランはどのシーンを切り取ってもドラマティック。カレーニョのロミオはちと老け過ぎ?

『じゃじゃ馬馴らし』
[振付]ジョン・クランコ [音楽]クルト・ハインツ・シュトルツェ

マリア・アイシュヴァルト、フィリップ・バランキエヴィッチ

バランキエヴィッチに萌え。馴らしてぇ、私を馴らしてぇ。

【第4部】

『パリの炎』
[振付]ワシリー・ワイノーネン [音楽]ボリス・アサフィエフ

ヤーナ・サレンコ、ズデネク・コンヴァリーナ

サレンコはテクニックもそれなりに決めていたけど、コンヴァリーナはいまみっつぐらい? そこはかとなくもっさり感がつきまとう。

『三人姉妹』
[振付]ケネス・マクミラン [音楽]ピョートル・I・チャイコフスキー

マリアネラ・ヌニェス、ティアゴ・ソアレス

マクミランは……以下省略。

『ザ・ピクチャー・オブ』
[振付]パトリック・ド・バナ [音楽]ヘンリー・パーセル

マニュエル・ルグリ

ルグリも老けたな、と。……すみません。このあたり、記憶が飛んでます。

『ロミオとジュリエット』
[振付]アンジュラン・プレルジョカージュ [音楽]セルゲイ・プロコフィエフ

オレリー・デュポン、ローラン・イレール

心が震えた。素晴らしい。ぜひ全幕を観てみたい。

『春の声』
[振付]フレデリック・アシュトン [音楽]ヨハン・シュトラウス

アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー

アシュトンらしい軽快感に溢れた華やかな作品。コジョカルのクリアなパを観ているだけで、幸せな気分になる。

『ドン・キホーテ』
[振付]マリウス・プティパ [音楽]レオン・ミンクス

上野水香、デヴィッド・マッカテリ

リフトがひとつもない『ドン・キホーテ』って? 上野水香はバランスこそ見事だったけど、それ以外は……。マッカテリも可もなく不可もなくで、こんなに盛り上がらない『ドン・キ』も珍しいぞ。もしかして、funny galaへのつなぎですか?

ってことで、funny galaあるいは第13回世界バレエフェスティバル予告編(笑)。

マラーホフとヴィシニョーワで『ジゼル』、シムキンとコチェトコワで『海賊』奴隷のパ・ド・ドゥ、サラファーノフとアイシュヴァルトで『眠れる森の美女』ブルーバードのパ・ド・ドゥ(アイシュヴァルトのブルーバードは踊りだしたと思ったら、猟師──指揮者のオブジャニコフ──に撃たれちゃいました)、マッカテリとバランキエヴィッチとコンヴァリーナ(?)で『海賊』オダリスク。
特筆すべきは、オシポワの『パリの炎』。完全におまけの域を超えている。

場面変わって、『ラ・バヤデール』影の王国。
ボァディン、カレーニョ、マルティネス、ソアレス、フォーゲル、カラン、ポリーナ、ブシェ、レイエス……などなど。ヴァリエーションはボァディン、カレーニョ、マルティネス、だったかな。中でもマルティネスのポワント・ワークが素晴らしく、客席も大いに受けておりました。

フィナーレは驚愕の早着替え。マルティネスなんて、先程のハジけっぷりが嘘のように、一瞬でアルブレヒトに戻ってるよ。

そうそう、総監督の佐々木忠治氏の挨拶もちゃんとありました。かなり弱っている様子で、スタッフの誰かにずっと身体を支えてもらっていたし、言葉も不自由そうだったけど、それでも出てくる気概はさすがですね。

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