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2009年11月30日 (月)

マリインスキー・バレエ 2009年日本公演『白鳥の湖』

2009年11月22日(日)〜12月11日(金) 東京文化会館 ほか
http://www.japanarts.co.jp/

[指揮]ボリス・グルージン

オデット/オディール:ディアナ・ヴィシニョーワ
ジークフリート王子:イーゴリ・コールプ

王子の友人たち:ヤナ・セーリナ、ヴァレーリヤ・マルトゥイニュク、マクシム・ジュージン
大きな白鳥:ダリア・ヴァスネツォーワ、エカテリーナ・コンダウーロワ(バレエ団の都合によりユリアナ・チェレシケーヴィチから変更)、アナスタシア・ペトゥシコーワ、リリヤ・リシューク
ナポリの踊り:ヤナ・セーリナ、マクシム・フレプトフ
マズルカ:アリサ・ソコロワ、オリガ・ベリク、ナターリア・ドゥゼヴリスカヤ、スヴェトラーナ・シプラトワ、ドミートリー・プィハチョーフ、カミーリ・ヤングラゾフ、ニコライ・ナウーモフ、セルゲイ・サリコフ
23日と違うキャストのみ

不覚……


でもないか。週末に2DAYS LIVEがあってクタクタに疲れていたのに、そのまま徹夜でクラシコ(バルセロナ vs レアル・マドリー、伝統の一戦だもん)観て、それで寝るなっつー方が無理さね。えぇ、えぇ、寝ましたとも。それも、1幕2場のグラン・アダージオでね。

って、開き直ってどうするよ?>ぢぶん

オデットと王子が出会い、見つめ合い、恋に落ちる……さぁ、ここからが本番だ……と思ったら、次はもうレヴェランスしてました(泣)。

でも、たぶん、疲れだけじゃないと思われ。『白鳥』はいささか食傷気味、とか、今年は最初から『眠り』の気分、とか、かつてあれほど心躍らされたヴィシニョーワの踊りにときめかなくなってしまった、とか、いろんな要因が重なったような。
特に、大きいのは最後かも。世界バレエフェスティバルのガラでヴィシニョーワとマラーホフの踊りを観て、

かつてこのふたりが踊る時、そこには必ず「私をとらえてはなさぬ秘密」があった。でも、今回は自分でも驚くほど何もなかった。

と書いたけど、“ふたり”じゃなくて“ヴィシニョーワ”なんだということが、よくわかった。今の私は、もっと奥床しい正統派のマリインスキーの姫が観たいの。妙に生々しいオデットではなく。やたらと極彩色なオディールでもなく。
……って、寝てしまったexcuseをくどくどしている気がしないでもない。

ま、でも、そういう意味では、コールプはちゃんと普通にマリインスキーの王子だったよな(除く、アイメイク)。「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」とでも言うように、人々の輪の中心で鷹揚に微笑み杯を掲げ、時に家庭教師をからかい、時に母親に甘えながらも、その地位にある故の孤独を全身に湛えている。
あと、やっぱ美しいンだわ。踊る姿はもちろん、歩いていても立っていても、常に完璧なラインを描いていて、ただもうそれだけで陶然といたしました。

面白かったのはクライマックス。息も絶え絶えのオデットをそっと床に横たえ、キッとロットバルトを睨みつける王子。あの虹彩の薄いブルーの瞳に激しい怒りを宿し、それはやがて全身へと広がり、物凄い勢いでロットバルトに向かっていく。青年は愛を知り男になりました……と、実に、実に実にわかりやすい変貌でございます。
ここにきて、ようやく私の気分も盛り上がり、ヴィシニョーワとコールプが抱き合いながら天を仰ぐ最後のポーズ、そのふたりの横顔を目にして、「何だかんだ言って、やっぱ合うわ〜」と、心から満足して帰ってきたのでした。

他のキャストについて簡単に。
道化のムーシンもそれほど悪くないンだけど、2006年の来日公演時に観たイワーノフの両手に花を持ったままの超高速ピルエットが忘れ難く。
ロットバルトのシートニコフは跳躍が高くて軽い。ンが、その軽さが役柄の軽さに繋がっちゃってる感じ。もう少し重厚な雰囲気が欲しいかな。
改めて観ると、スペインのヨアンニシアンはまだまだバイムラードフには敵わないね(いや、もう、キメキメっぷりが半端じゃない)。スペインと言えば、前回の公演で踊っていたセルゲーエフは来てないのね。残念。

しっかし、急遽、大きな白鳥にキャスティングされたコンダウーロワにまったく気がつかなかった私って?

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