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2010年1月10日 (日)

来日20回記念 レニングラード国立バレエ《スペシャル・ガラ》

2009年12月19日(土)〜2010年1月17日(日) Bunkamura オーチャードホール ほか
http://www.koransha.com/

[指揮]ミハイル・パブージン [管弦楽]レニングラード国立歌劇場管弦楽団

ルジマトフが芸術監督を勤めた2年間を総括するようなガラ。そういう意味では、確かに《スペシャル・ガラ》だったと思われ。ンが、ワタクシ的には《ペレン・ガラ》とも呼びたくなるような。いやいやいやいや、すんごいですよ、今季のペレンは。

【第1部】

『騎兵隊の休息』
[音楽]I. アルムスゲイメル [振付]M. プティパ(P. グーセフ改訂演出)

マリア:アナスタシア・ロマチェンコワ
ピエール:アントン・プローム
テレーズ:オリガ・セミョーノワ
少尉:マクシム・ポドショーノフ
騎兵大尉:ウラジーミル・ツァル
連隊長 :ニコライ・アルジャエフ
マリアの友達:アンナ・クリギナ、サビーナ・ヤパーロワ
レニングラード国立バレエ

片田舎に暮らす若者たちの三角関係と、そこへやって来た騎兵隊との騒動。他愛もないストーリーと牧歌的な雰囲気。なるほど、確かに「天才の冗談」だわ。

ここのバレエ団もそこそこ観てきたけど、ロマチェンコワは初見。庶民的な笑顔と安定感のある踊りが魅力的。ピエールがマリアを選ぶのもすんなり納得できる。
対するセミョーノワはとにかく華やか。村一番の美人で3人の男性から言い寄られるのも当然、って感じ。
この2人に好かれるピエールをプロームが好演。満更でもない様子がチャーミング。踊りも端正でした。

テレーズに言い寄る兵士たちにポドショーノフとツァルとアルジャエフ。コメディタッチの踊りは匙加減が難しいけど、よくやっていた。

最後は、やっぱ美人は得、ってか?(笑)

【第2部】

『海賊』第2幕よりパ・ド・トロワ
[音楽]R. ドリゴ、他 [振付]M. プティパ、V.チャブキアーニ
[改訂振付]F. ルジマトフ

イリーナ・ペレン、アルチョム・プハチョフ、アイドス・ザカン

ルジマトフ改訂振付の新版だそうな。衣裳と振付に違和感が……。慣れれば大丈夫かしらん?

「ルジマトフが推す期待の新人」ザカンは、黒髪に野性味溢れる雰囲気で、このバレエ団にはいないタイプ。面白そうだけど、踊りは荒削りだし、舞台の使い方は未熟だし、とりあえず今後に期待。
プハチョフは相変わらずノーブルかつダイナミック。ただ、ふらつくなどのミスが散見。

イマイチな男性陣を尻目に、ペレンはキラッキラ輝いておりました。マヂで素晴らしかったです。

『トンボ』
[音楽]F. クライスラー [振付]A. パブロワ

アンナ・クリギナ

エミール・ガレの花器から抜け出たような。
伝説のバレリーナ、アンナ・パブロワによる振付。歴史的価値とクリギナの音楽性を堪能。

『チッポリーノ』よりパ・ド・トロワ
[音楽]K. ハチャトゥリアン [振付]G. マイヨーロフ

サビーナ・ヤパーロワ、アレクセイ・クズネツォフ、ニコライ・コリパエフ

野菜や果物が住む国を舞台にした子供向けバレエ。可愛らしい衣裳で、ほのぼのいたしました。
売り出し中のコリパエフをようやく観られたわ。長い手脚を活かした伸びやかな踊りで好感度高し。

『スパルタクス』よりサビーナとクラッススのパ・ド・ドゥ
[音楽]A. ハチャトゥリアン [振付]G. コフトゥン

アナスタシア・ロマチェンコワ、アンドレイ・カシャネンコ

『騎兵隊の休息』で庶民的な笑顔を振りまいていたロマチェンコワが、いきなり妖艶な美女に変貌! いやはや、お見それいたしました。
難しそうなリフトの連続は、正直、こちらが疲れます。

『春の水』
[音楽]S. ラフマニノフ [振付]A. メッセレル

イリーナ・ペレン、マラト・シェミウノフ

ペレンは絶好調。何を踊っても完璧。
アクロバティックな大技が散りばめられていて、実に爽快。シェミウノフのサポートもgood!

『アルビノーニのアダージョ』
[音楽]T. アルビノーニ [振付]B. エイフマン

ファルフ・ルジマトフ
レニングラード国立バレエ

逃れられない宿命に絡め取られていく男の姿が、ルジマトフ自身の今の有り様に重なる。
以前ほど観客に緊張を強いないというか、余白が多くなったというか。それ故に、却って胸に迫るものがあった。

【第3部】

『パキータ』より
[音楽]L. ミンクス [振付]M. プティパ

オクサーナ・シェスタコワ、ファルフ・ルジマトフ、アイドス・ザカン
ヴァリエーション:イリーナ・コシェレワ、サビーナ・ヤパーロワ、オリガ・ステパノワ、アナスタシア・ロマチェンコワ、イリーナ・ペレン、エカテリーナ・ボルチェンコ
レニングラード国立バレエ

“ヴァリアシオンとリフトはやりません”のルジマトフ仕様だけど、そんなのどうでもいいと思わされてしまう。どの一瞬を切り取っても一幅の絵になる美しさ。また、全身白の衣裳が素敵なんだわ。眼福眼福。

ンで、ルジマトフに変わってヴァリアシオンを踊ったのは、「ルジマトフが推す期待の新人」ザカン。う〜む、『海賊』以上に如何なものかと思ってしまいました。他にダンサーがいないわけじゃないし、顔見世なら一度でいいっしょ。ってゆうか、シヴァコフはどうした? シヴァコフは?

シェスタコワはいつもに比べると身体も踊りも重たいような気がしないでもないけど、錚々たるソリストを従えて堂々と踊っておりました。

カーテンコールにはニキータ・ドルグーシンも登場。ルジマトフをはじめ、ソリストひとりひとりを労う姿に感慨を覚える。
そう言えば、珍しくオーケストラは精彩なかったです。長いツアーでお疲れかしらん?

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