« 節約♪ 節約♪ | トップページ | 来日20回記念 レニングラード国立バレエ《スペシャル・ガラ》 »

2010年1月 8日 (金)

レニングラード国立バレエ −ミハイロフスキー劇場−『バヤデルカ』

2009年12月19日(土)〜2010年1月17日(日) Bunkamura オーチャードホール ほか
http://www.koransha.com/

[作曲]レオン・ミンクス [台本]マリウス・プティパ、セルゲイ・クデホフ
[振付]マリウス・プティパ
[改訂振付]ウラジーミル・ポノマリョフ、ワフタング・チャブキアーニ、他
[美術]ヴャチェスラフ・オクネフ
[指揮]ミハイル・パブージン [管弦楽]レニングラード国立歌劇場管弦楽団

ニキヤ(バヤデルカ):イリーナ・ペレン
ソロル(戦士):ファルフ・ルジマトフ
ガムザッティ(藩主の娘):オクサーナ・シェスタコワ

大僧正:ニキータ・ドルグーシン
ドゥグマンタ(インドの藩主):アレクセイ・マラーホフ
マグダウィア(苦行僧):アレクセイ・クズネツォフ
アイヤ(召使):ナタリア・グリゴルーツァ
隊長:リシャート・ユルバリソフ
奴隷:ミハイル・ヴェンシコフ
ジャンペー:マリア・グルホア、ヴィクトリア・ザリポワ

黄金の偶像:アンドレイ・ラプシャーノフ
マヌー(壺の踊り):ナタリア・クズメンコ
インドの踊り:オリガ・セミョーノワ、アレクサンドル・オマール
太鼓の踊り:デニス・トルマチョフ
グラン・パ:ダリア・エリマコワ、ユリア・カミロワ、エカテリーナ・クラシューク、アナスタシア・ルキヤノワ、アンナ・クリギナ、ユリア・チーカ、エカテリーナ・ホメンコ、マリーナ・ニコラエワ、ニコライ・コリパエフ → アンドレイ・マスロボエフに変更(たぶん)、デニス・モロゾフ

◇幻影の場
ヴァリエーション:ダリア・エリマコワ、イリーナ・コシェレワ、オリガ・ステパノワ

普通にいい舞台でした。ルジマトフの“『バヤデルカ』全幕最後”に何の思い入れのない私にとっては。

何より、ペレンがよかったな、と。上半身、特に腕の撓りが過剰になったことで、少々、色っぽいニキヤではあったけど、表現力は格段に進歩したような。キャストが発表になった時、どうせ2公演やるなら、ペレンとシェスタコワがニキヤとガムザッティを日替りで踊ればいいのにと思ったンですよ(ま、ペレンのガムザッティは、正直、想像できないけど)。でも、ペレンで正解でしたね。たぶん、今のルジマトフにはいろんな意味でシェスタコワは負担が大き過ぎる気がする。彼女の役作りが丁寧なだけに、演技面では細かな摺り合わせが必要だろうし、体力面でもリフトがかなり重そうだったもの(シェスタコワはもう少し身体を絞った方がいいンでは?)。

ってことで、シェスタコワは好調ではなかったような。踊りに安定感がなく(ルジマトフのサポートがよくなかったことも影響したかな)、そのうえ、ガムザッティの造型が以前ほど明確ではなかった。2幕の婚約式では、高慢さの奥にそこはかとなく不安を覗かせる表現がとても巧かった筈のに、何か今回は淡白というか、平板というか。3幕の結婚式でも、ニキヤが花を取った時は不思議そうな表情を浮かべ、花が降ってくると怯えていた記憶があるンだけど、終始、淡々としていたし。もしかして、解釈を変えたとか?

そして、“『バヤデルカ』全幕最後”のルジマトフ。彼自身にとっては、こんな儀式みたいなことは必要ないと思われ。あくまで、日本のファンのため、これまで一緒に踊ってきたダンサーたちのため、何より、光藍社のため、って感じ?
とは言っても、やはり“最後”の影響はあったのかしらん? ラインの美しさを崩すほどではないにしても、動きが大仰だと思うことがたびたび。ま、もともとドラマティックな表現をする人だし、私が観たのが久しぶりだったから、そう思っただけかも。
ヴァリアシオンを踊らなかったのは残念でした(何年か前から踊っていなかったそうな)。

今回、一番強烈だったのが、大僧正のドルグーシン。好色そうなのに、純情そうでもあり、実に、実に実に印象深い大僧正でした。彼の手にあった白いヴェールが天空に吸い込まれていくラスト(以前は、崩壊した世界を白いヴェールが飛び去り、大僧正がそれを追いかけて幕……だった筈)に、思わず涙してしまいました。ってゆうか、そこで泣くのか?>ぢぶん

マグダウィアのクズネツォフが見事なテクニシャンぶりを披露。この役って、こんなに踊る役だったのね!
黄金の偶像のラプシャーノフは踊りにキレがなく物足りない。その代わり、太鼓の踊りのトルマチョフ、インドの踊りのセミョーノワとオマールが楽しませてくれました。

幻影たちは降りてくるまでが素晴らしかったです。
産休明けのステパノワのブランクを感じさせない美しさに感嘆。2008年入団のエリマコワも健闘していた。

延々と続くカーテンコール。1階席はオールスタンディング。3階席でよかったと思いましたよ。いや、マヂで。もし1階席で観ていたら、逆に冷やかに見つめてしまったような(なんつーか、過度の熱狂を目にすると、メチャメチャ引いてしまう質なので)。
何はともあれ、無事にルジマトフが踊ってくれたことには感謝しております。ンが、この舞台を“最後”として記憶されることは不本意ではないのかな? とも。……大きなお世話ですね。はい。

|

« 節約♪ 節約♪ | トップページ | 来日20回記念 レニングラード国立バレエ《スペシャル・ガラ》 »

2010年鑑賞記録」カテゴリの記事