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2010年5月29日 (土)

新国立劇場 ダンステアトロンNo.18『DANCE to the Future』

2010年5月29日(土)〜30日(日) 新国立劇場 中劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/

[照明]杉浦弘行 [音響]渡邉邦男(3演目共通)

「新国立劇場バレエ団とコンテンポラリーダンスが待望の初共演!」だそうな。新制作だと思ってたけど、そうではないのね。通路前の客席(9列目まで)をすべて潰して、かなり広いステージとなっておりました。

『Snow Lotus─雪蓮華』
・2008年 日本バレエ協会《全国合同バレエの夕べ》で初演
[振付]井口裕之 [音楽]ヨハン・セバスティアン・バッハ
[衣裳]さとうみちよ [ダンスミストレス]遠藤睦子

澤田展生
前田新奈、遠藤睦子、西川貴子、大和雅美
井倉真未、今村美由起、若生愛、間辺朋美、益田裕子

テーマは「チベット問題」と「中絶」。チベット難民の列に向かって中国警備兵が発砲する映像を観たことが、創作のきっかけだそうな。

ってことで、チベット難民が銃撃によって倒れてから死ぬまでに見た幻影、なのかな。前田新奈を中心とした女性陣は、蓮華のようであり、仏像のようであり。ただ、終盤に出てくる風船の使い方が直接的で、ちょっと興醒め。
あと、バッハの音楽と曼荼羅や印といったモティーフが乖離していて、違和感を禁じ得ない。

『The Last Era of Cinderella』
・1995年 光が丘IMAホールで初演
[振付]能美健志 [衣裳]金田かお里 [ダンスミストレス]軽部裕美
[音楽構成]浅野淳 [音楽]パトリシア・ダリオ、竹本仁

貝川鐡夫、本島美和
大湊由美、川口藍、成田遥、細田千晶、中田実里、山田蘭

う〜む、一種のサイコ・サスペンスというか、男のフェティシズムを延々と見せられているというか。ま、現代の病理を描いているという意味では、まことにコンテンポラリーでございました。嫌いじゃないです、私は。

ガラスの靴を弄る手も妖しい貝川鐡夫。ストーカー男にハマり過ぎ(笑)。
深紅のロングドレスを翻し踊る本島美和。その美しさ、その強靭さ。こちらもこちらでハマってました。
このふたりの、決して触れ合うことのないデュオが、強烈な印象を残す。

『Wolfgang for Webb』 モーツァルト3部作『Wolfgang Amadeus Mozart』より
・2007年 サラソタ・バレエにて初演
[振付]ドミニク・ウォルシュ [音楽]ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト
[美術]リビー・マスターソン [照明原デザイン]ロバート・ヨウバン
[振付補佐・衣裳デザイン]ドメニコ・ルチアーノ [バレエミストレス]板橋綾子

ドメニコ・ルチアーノ(ゲスト・プリンシパル)
酒井はな
小野絢子、さいとう美帆、楠本郁子、西山裕子、湯川麻美子
冨川祐樹、福岡雄大(古川和則 怪我のため変更)、福田圭吾、山本隆之、八幡顕光

プリンシパルやらソリストやら大量投入で、さすがに完成度が違うわ。3部作、すべて観たかったな。

久しぶりの酒井はな。精緻なコントロールといい、陰翳に富んだ表現といい、実に、実に実に素晴らしい。
ゲスト・プリンシパルのドメニコ・ルチアーノも抜群の存在感と盤石のサポートで、やっぱ別格。この手の男性ダンサーは、新国立劇場にはいないよね。
宮廷衣裳を着た3組6名のパート(さいとう美帆、楠本郁子、西山裕子、冨川祐樹、福田圭吾、八幡顕光……たぶん)が、コミカルな振付でかなり笑えた。

昼に観た舞台に続いて、こちらも顔は白塗り。今日はそういう日なのかも。

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