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2010年10月 1日 (金)

ハーフムーン・シアター・カンパニー公演 ハロルド・ピンター連続上演No.9『レヴュー・スケッチ集』『パーティの時間』

2010年9月28日(火)〜10月3日(日) シアター711
http://www.halfmoon-jp.com/

*スタッフはこちらをご覧下さい。

補助席まで満席の大盛況。見た目が(ここまでが苗字でいいのかしらん?)さんによる前説あり。レヴュー・スケッチは平たく言えばコントなので、あらかじめ客席を暖めておくのは効果的かと。
とりあえず、各スケッチの出演者を書いておきます(女優の顔を判別するのが物凄く苦手なので、間違っていたらすみません)。

『レヴュー・スケッチ集』

「工場でのもめごと」

フィブズ:三平×2(ペイパービュウ)
ウィルズ:見た目が邦彦(ペイパービュウ)

初日より格段に面白くなっている。作品へのアプローチが完全に芸人。身体張ってるし。
これだけ笑えるなら、芸人だけでピンターのスケッチ集を上演するのもありかも、と思ったり。

「応募者」

ピフス:藤川千尋
ラム:川光俊哉

前のスケッチを比べると、こちらは完全に役者によるアプローチ。遣り様によっては、もっと笑える作品になると思うンだけどな。

「特別提供」

秘書:森島朋美

オチの一言「ねえ、これ冗談かしら……それともほんとかな?」の後に見せる演技で笑わせる。これもひとつのやり方でしょう。

「バス停留所」

女:及川幸子
バスを待つ人々:見た目が邦彦、片山美穂、森島朋美、辰巳次郎、松橋登

他人に言いがかりをつける女。周りの人々は関わり合いになりたくないので、見て見ぬ振りをする。うん。よくある風景だ。
女に話しかけられた松橋さんの最後の一言、今日は「下手そう」だった。初日は「やり過ぎよ」だったので、毎回、違うのかも。

「夜」

男:狩野謙
女:荒井ゆ美

お互いの記憶のズレが妙にリアルで、好きなのよ、このスケッチ。すれ違う夫婦の悲哀と滑稽さ。いや〜、ピンターってほんっとに巧いわ。

「ブラック・アンド・ホワイト」

老婆1:田中紀久子
老婆2:沢柳廸子(俳協)

老いさらばえた娼婦ふたり。スープの飲み方が下品でいいンだよね。田中さんのうらぶれ感満載の老婆が堪りません。

「三人の対話」

第1の男:辰巳次郎
第2の男:見た目が邦彦
女:森島朋美

第1の男が話している途中でフェイドアウトしてしまう、明快なオチがないスケッチ。それぞれが言いたいことを言っている、その噛み合わなさを楽しめばいいのかな。

「最後の一部」

バーテン:井上倫宏(演劇集団 円)
男:松橋登

相手の話を聞いていないようで聞いている、その微妙な感じが、リアルでもあり、滑稽でもあり、不穏でもある。
松橋さんと井上さんで『スルース』(ピンターが脚本を担当したリメイク版──感想はこちら)をやったら……と、しばし妄想してしまいました(笑)。

『パーティの時間』

テリー:得丸伸二(文学座)
ギャヴィン:松橋登
ダスティ:藤川恵梨(NLT)
メリッサ:阿部百合子(俳優座)
リズ:片山美穂
シャーロット:荒井ゆ美
フレッド:井上倫宏
ダグラス:狩野謙
ジミー:川光俊哉

華やかなパーティの裏側で行われている弾圧行為。権力を握る者たちと、彼らによって処分される者たち。

テリーが勧める「新しいクラブ」とは?
ギャヴィンが語る「正常な業務」とは?
最後に登場するジミーは、果たして、殺されたのか?

松橋さん扮するギャヴィンの何気ない台詞や微かな視線の動き、些細な動作などが、本作が政治劇であることを表している。
何となく、ヴィスコンティ監督『地獄に堕ちた勇者ども』を思い浮かべたり。
つくづく怖い作品です。

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