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2010年10月26日 (火)

ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ合同ガラ公演 ロシア・バレエのスターたち

◆プログラムA
2010年10月23日(土)、26日(火) 東京文化会館
http://www.japanarts.co.jp/

[指揮]パーヴェル・クリニチェフ(ボリショイ劇場)
[管弦楽]ロイヤルメトロポリタン管弦楽団
[ピアノ]リュドミラ・スヴェシニコワ(マリインスキー劇場)

4時間があっという間に過ぎていく。しかも、全然、疲れてない。4日間通うことを決めた時はどうなることかと心配したけど、案外、平気なものね〜。あ、でも、来週は疲れと喪失感で使い物にならないかも(笑)。

【第1部】

『パ・ド・カトル』
[振付]アントン・ドーリン [音楽]チェーザレ・プーニ

ルシール・グラーン:エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
カルロッタ・グリジ:アンナ・ニクーリナ
ファニー・チェリート:ガリーナ・ステパネンコ
マリー・タリオーニ:ウリヤーナ・ロパートキナ

ただ「華やかだわ〜、優雅だわ〜」と思って観ていた初日に比べて格段に面白くなったのは、こちらの気持ちの問題かしらん? あの時は、久しぶりのバレエに知らず知らず妙な力が入っていた気がする。
そして、日に日に調子を上げてきているステパネンコ。空気を孕んだような美しいアームスと言ったら! あのロパートキナすら味気なく思えてくる。

『眠れる森の美女』第3幕のパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ [音楽]ピョートル・チャイコフスキー

アリーナ・ソーモワ、レオニード・サラファーノフ

時折、ぐにゃっとしたラインを描いたり、音楽を無視したりすることはあっても、とりあえず、『眠り』のソーモアは許容範囲かな。以前のようなtoo much感がなくなっただけでも、よかったのでは。
サラファーノフはクラシックをこんなに素敵に踊るのに、ナチョ・ドゥアト目当てでミハイロフスキーに移籍してしまうのか。はあぁ。

『海賊』よりパ・ド・ドゥ
[振付]アレクサンドル・チェクルィギン、ワフタング・チャブキアーニ
[音楽]リッカルド・ドリゴ

ナターリヤ・オーシポワ、イワン・ワシーリエフ

ふたりとも初めて観た頃より音楽性が豊かになりましたね〜。
しっかし、このペアの時は“技”に対する拍手が煩わしくて堪りません。ついでに、間と声が最悪な「ブラボー!」も勘弁していただきたい(江戸っ子なので、無粋なことには我慢ならないのさ)。

『愛の伝説』よりモノローグとアダージョ
[振付]ユーリー・グリゴローヴィチ [音楽]アリフ・メーリコフ

ヴィクトリア・テリョーシキナ、イーゴリ・コールプ

コールプが舞台袖からゆっくりと歩み出てくるだけで、メフメネ・バヌーの幻想にのみ存在するフェルハドだと瞬時に理解できる。ファンタジーの投影。だからこそ、王のような威厳溢れる態度で女王への深い愛情を表出しているわけね。
……と、コールプ中心に観てましたけど、テリョーシキナのしなやかな肢体から迸る情念には圧倒されました。ぜひとも、全幕を観てみたい。

『ジゼル』よりパ・ド・ドゥ
[ 振付]ジュール・ペロー、マリウス・プティパ [音楽]アドルフ・アダン

スヴェトラーナ・ルンキナ、アレクサンドル・ヴォルチコフ

何日も続けて観ていると、音楽が始まった瞬間に気持ちがジゼル・モードになるというか。自分でも意外なほど、すんなりと作品に入っていけました。
ってことで、そこはかとなく暖かみを感じさせるジゼルで、いいじゃん、ルンキナ。

【第2部】

『ナルシスへのレクイエム』
[振付]ユーリー・スメカーロフ [音楽]クリント・マンセル

ウラジーミル・シクリャローフ

う〜む、そう何度も観たい作品ではないです。
シクリャローフはテクニック的にはかなり成長しましたね。

『ライモンダ』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ、ユーリー・グリゴローヴィチ
[音楽]アレクサンドル・グラズノーフ

ガリーナ・ステパネンコ、アレクサンドル・ヴォルチコフ

ライモンダを踊るステパネンコを観られたのは、ほんっとに幸せでした。確かに大時代的かも知れないけど、ボリショイ・ダンサーの醍醐味を十二分に味わわせていただきました。

『別れ』
[振付]ユーリー・スメカーロフ [音楽]ジョン・パウエル

エフゲーニヤ・オブラスツォーワ、アレクサンドル・セルゲーエフ

4分半ほどの短い作品、ってとこは美点だよな。
セルゲーエフは腕に独特の色気があって、ちょっと気になる存在。

『タリスマン』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ、ピョートル・グーセフ
[音楽]リッカルド・ドリゴ

アンナ・ニクーリナ、ミハイル・ロブーヒン

テクニックがやや不安定なニクーリナ。パ・ド・ドゥを滞りなく踊り切るには、それなりの経験が必要なんだなと、改めて。

『タランテラ』
[振付]ジョージ・バランシン
[音楽]ルイス・モロー・ガチョーク、ハーシー・ケイ

ヴィクトリア・テリョーシキナ、レオニード・サラファーノフ

最初から最後までアレグロで、途切れることなく踊り続ける、かなりハードな振付っすね。踊りこなしているふたりはお見事。
一度、ニューヨーク・シティ・バレエのダンサーでも観てみたいな。

【第3部】

『黄昏のヴェニス』
[振付]ユーリー・ヴィスクベンコ
[音楽]ニンファ、フレーム、ヘーフェルフィンガー

スヴェトラーナ・ルンキナ、アンドレイ・メルクーリエフ

エカテリーナ・マクシーモアに捧げられた作品ということもあって、胸に迫るものがありました。音楽に使用されているアレッサンドロ・サフィーナの歌声が、またいいのよ。

『チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ』
[振付]ジョージ・バランシン [音楽]ピョートル・チャイコフスキー

アリーナ・ソーモワ、ウラジーミル・シクリャローフ

アダージオは許容範囲。ヴァリアシオンはまあまあ。ンが、コーダになると……以下自粛。
盛大に「ブラボー!」が飛んでましたので、私が天の邪鬼なんでしょう。

『スパルタクス』よりデュエット
[振付]ユーリー・グリゴローヴィチ [音楽]アラム・ハチャトゥリャン

アンナ・ニクーリナ、ミハイル・ロブーヒン

アクロバティックなリフトをしたところで、背景にドラマが見えなければ、ダイナミズムもないわけで。

『シンデレラ』よりデュエット
[振付]アレクセイ・ラトマンスキー [音楽]セルゲイ・プロコフィエフ

エフゲーニヤ・オブラスツォーワ、アレクサンドル・セルゲーエフ

昨年のマリインスキーの来日公演と似たような席だったせいか、ヴィシニョーワ&コールプの暗黒街系ヴァージョンが脳内リプレイされて困りました。ま、そんなこともあるのさね。

『カルメン組曲』より
[振付]アルベルト・アロンソ
[音楽]ジョルジュ・ビゼー、ロジオン・シチェドリン

ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・メルクーリエフ

ステパネンコのカルメンは意外に愛嬌があるというか、あんまり“ファム・ファタル”って感じはしませんね。

『ジュエルズ』より“ダイヤモンド”のパ・ド・ドゥ
[振付]ジョージ・バランシン [音楽]ピョートル・チャイコフスキー

ウリヤーナ・ロパートキナ、イーゴリ・コールプ

初日の私は、一体、何を観ていたのかと。コールプを「サポート要員」と切り捨てて、心から反省しております。見せ場らしい見せ場もなく、ただパートナーをサポートしているだけなのに、背中のライン、脚の運び、腕のポジション、そのすべてが完璧で、まさしくロシア・バレエの美しさを体現しておりました。
ってことで、コールプしか観てなかったよ。すみません。

『ドン・キホーテ』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ、アレクサンドル・ゴールスキー
[音楽]レオン・ミンクス

ナターリヤ・オーシポワ、イワン・ワシーリエフ

前の気持ちをずーっと引きずっていたので、気がついたら終わっていた感じ。いや、ま、観てはいたンですけど、心ここにあらず、というか。
それにしても、皆さん、ほんっとにこのペアがお好きですね。それはいいンですけど、跳躍や回転の一回一回に拍手するのは何とかならないものかしらん?

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