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2010年10月24日 (日)

ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ合同ガラ公演 ロシア・バレエのスターたち

◆プログラムB
2010年10月24日(日)、27日(水) 東京文化会館
http://www.japanarts.co.jp/

[指揮]パーヴェル・クリニチェフ(ボリショイ劇場)
[管弦楽]ロイヤルメトロポリタン管弦楽団

今日の終演は18:05。昨日よりさらに長い。ンが、やっぱり疲れ知らず。畳み掛けてくるような3部のプログラム構成がすんばらしく楽しい。
各プログラムをもう1回ずつ観られるなんて、あぁ、幸せ。

【第1部】

『フローラの目覚め』よりパ・ド・カトル
[振付]マリウス・プティパ、ニコライ・レガート、ユーリー・ブルラーカ
[音楽]リッカルド・ドリゴ

ディアナ:エフゲーニヤ・オブラスツォーワ
オーロラ:アリーナ・ソーモワ
ヘーベ:ナターリヤ・オーシポワ
フローラ:スヴェトラーナ・ルンキナ

ジャパン・アーツのブログには、「黒髪(ボリショイ組)とブロンド(マリインスキー組)の女神たちの饗宴」と紹介されていた。うん。確かにそうだわ。
ブルラーカによる復刻版ではあるけど、クラシカルな雰囲気に溢れた作品。いや〜、珍しいものを見せていただきました。

『ライモンダ』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ、ユーリー・グリゴローヴィチ
[音楽]アレクサンドル・グラズノーフ

アンナ・ニクーリナ、ミハイル・ロブーヒン

ニクーリナの繊細なラインと優しげな風情は非常に魅力的。ただ、ワタクシ的には、もっと芯に強さを秘めたライモンダが好みではあります。
ロブーヒンは……う〜む……違うかも。白いマント姿に、全然、ときめかない。

『タンゴ』
[振付]アレクセイ・ミロシニチェンコ [音楽]アストル・ピアソラ

ヴィクトリア・テリョーシキナ、アレクサンドル・セルゲーエフ

ハイヒールを履いたテリョーシキナの長い脚から、次々と繰り出されるステップ。その緊張感、その官能性。見事でございました。愛と闘いのダンスを堪能。
どこまでもクールなセルゲーエフも素敵。

『Fragments of a Biography』より
[振付]ウラジーミル・ワシーリエフ [音楽]アルゼンチンの作曲家による

ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・メルクーリエフ

アルゼンチンの音楽をふたつ続けてみました、って感じ?
「ラテン音楽のリズムを巧みに生かして振り付けられた」ようには感じられなかったけど、全篇を観ると、また違うのかしらん?

『ロミオとジュリエット』よりパ・ド・ドゥ
[振付]レオニード・ラヴロフスキー [音楽]セルゲイ・プロコフィエフ

アリーナ・ソーモワ、ウラジーミル・シクリャローフ

バカっぽさ能天気さ全開のロミオとジュリエットは、ある意味、この物語における正しい姿なのかも(嘘)。
そう言えば、2006年の来日公演でもシクリャローフはこのパ・ド・ドゥを踊っていて、パートナーのイリーナ・ゴールプを落っことしそうになっていたよな……と、思わず遠い目をするワタクシ。

【第2部】

『ゼンツァーノの花祭り』よりパ・ド・ドゥ
[振付]オーギュスト・ブルノンヴィル [音楽]エドヴァルト・ヘルステッド

エフゲーニヤ・オブラスツォーワ、レオニード・サラファーノフ

サラファーノフの華麗な脚さばきを堪能。
オブラスツォーワは可憐で音楽性も抜群だけど、格別テクニシャンってわけではないのね。時折、ハラハラさせられたり。そこがまたいいンだけど。

『パ・ド・ドゥ』
[振付]レオニード・ヤコブソン [音楽]ジョアッキーノ・ロッシーニ

ナターリヤ・オーシポワ、イワン・ワシーリエフ

客席の盛り上がりに反して、私はこのペアにはまったく興味ございません。ただ、これは振付の面白さも相俟って、とても楽しかった。
一部、『リーズの結婚 〜ラ・フィーユ・マル・ガルデ〜』の音楽が使用されていたような。違うかな?

『パピヨン』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリー・タリオーニ、ピエール・ラコット
[音楽]ジャック・オッフェンバック

アリーナ・ソーモワ、ウラジーミル・シクリャローフ

ラコットが復活上演した作品って、どれもこれも微妙。まともなのって、『ラ・シルフィード』ぐらい?(いや、ま、単なる私の勉強不足かも知れませんけど)

『グラン・パ・クラシック』
[振付]ヴィクトル・グゾフスキー [音楽]ダニエル・オーベール

スヴェトラーナ・ルンキナ、アレクサンドル・ヴォルチコフ

ルンキナはちょっとあっさりし過ぎかな。もう少しケレン味というか、押し出しのある踊りの方が、この作品には向いてると思われ。
ヴォルチコフの端正な踊りに好感を抱く。

『ロシアの踊り』
[振付]アレクサンドル・ゴールスキー、カシヤン・ゴレイゾフスキー
[音楽]ピョートル・チャイコフスキー

ウリヤーナ・ロパートキナ

精緻にコントロールされた動きから生じる豊かな興趣。チャイコフスキーの音楽も美しく(演奏ではないですよ、決して)、心が震えた。

『海賊』よりパ・ド・ドゥ
[振付]アレクサンドル・チェクルィギン、ワフタング・チャプキアーニ
[音楽]リッカルド・ドリゴ

アンナ・ニクーリナ、ミハイル・ロブーヒン

ロブーヒンは踊りがダイナミックになったね〜。ボリショイに移籍してよかったね〜。
ニクーリナはちゃんとチュチュを着ていた。やっぱメドーラはこうでなくっちゃ。

【第3部】

『パリの炎』よりパ・ド・ドゥ
[振付]ワシリー・ワイノーネン、アレクセイ・ラトマンスキー
[音楽]ボリース・アサーフィエフ

ナターリヤ・オーシポワ、イワン・ワシーリエフ

これでもかと超絶技巧。ラストに向けて思いっきり客席を盛り上げてくれて good
しっかし、“技”に一々拍手をする観客は何とかならないものか。

『ジゼル』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ [音楽]アドルフ・アダン

エフゲーニヤ・オブラスツォーワ、アレクサンドル・セルゲーエフ

あの盛り上がりの後に『ジゼル』は厳しかろうと思っていたけど、一瞬にして空気が変わった。なかなかやるのぉ、オブラスツォーワ。
セルゲーエフには、もう少しアルブレヒトらしさ──悔恨とか、苦悩とか──が欲しかったかも。

『プルースト〜失われた時を求めて』より“囚われの女”
[振付]ローラン・プティ [音楽]カミーユ・サン=サーンス

スヴェトラーナ・ルンキナ、アレクサンドル・ヴォルチコフ

プティを踊るには、ルンキナの脚は“意志”が足りない。ラインはほんっとに美しいンだけどね。
ヴォルチコフも壊れていく男の心情が薄い。
ってことで、プティ好きには些か物足りなかったです。

『ファニー・パ・ド・ドゥ(ザ・グラン・パ・ド・ドゥ)』
[振付]クリスティアン・シュプック [音楽]ジョアッキーノ・ロッシーニ

ウリヤーナ・ロパートキナ、イーゴリ・コールプ

ロパートキナはまだいいよ、まともな作品も踊ってるから。コールプがこれだけってのは、プログラム構成としては如何なものか。正統派のパ・ド・ドゥを踊るからこそ、パロディが生きてくるンじゃないのか。本人たちの希望なのか、主催者の希望なのか、わかりませんけど、もうちょっと考えて欲しかった。

ってゆうか、そもそもこのふたりにコメディ・センスがあるとは思えないわけで。何だかだんだんイタくなってきてるンですけど? 一番受けていたのがレヴェランスってのもねぇ……。

『ドン・キホーテ』よりパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ、アレクサンドル・ゴールスキー
[音楽]レオン・ミンクス

ガリーナ・ステパネンコ、アンドレイ・メルクーリエフ

これ見よがしではない、エレガントで大人の『ドン・キホーテ』。

やっぱ私はこういう踊りが好きだーsign03

フォントを最大にして言ってみました。

『白鳥の湖』よリ黒鳥のパ・ド・ドゥ
[振付]マリウス・プティパ [音楽]ピョートル・チャイコフスキー

ヴィクトリア・テリョーシキナ、レオニード・サラファーノ

これぞマリインスキーの『白鳥の湖』。いつ観ても、テリョーシキナは正しく美しい。
ミンクスの俗っぽさに興奮し、チャイコフスキーの構築性に涙する。ガラ公演における『ドン・キ』と『白鳥』はやっぱ王道さね。

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