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2011年3月26日 (土)

三月大歌舞伎 昼の部

2011年3月2日(水)〜26日(土) 新橋演舞場
http://www.kabuki-bito.jp/

震災後初どころか、今年初の歌舞伎っす。都内で余震を感じることは少なくなってきてるけど、それなりの準備はしておかないとね。ってことで、服装は動きやすさを第一に考え、水と非常食を携えて出掛けました。

『恩讐の彼方に』

中間市九郎 後に 僧了海:尾上松緑
中川実之助:市川染五郎
妾 お弓:尾上菊之助
馬士権作:坂東亀三郎
若き夫:坂東亀寿
浪々の武士:中村亀鶴
旗本 中川三郎兵衛:市川團蔵
石工頭 岩五郎:中村歌六

大分県の耶馬渓に残る“青の洞門”開削にまつわる史実を題材にした作品。もともと短篇小説だったものを、作者の菊池寛自身が劇化したそうな。

復讐の連鎖を如何に断ち切るか──情けや仇といった個人的感情を越えた人の心の崇高さを描いており、現代にこそ相応しい作品と言えるかも。

松緑、染五郎、菊之助と、年齢の近い3人が演じていることもあり、バランスよくまとまっていた。
菊之助の毒婦ぶりが意外とよかったのに驚く。ンが、それ以上に、身体のデカさに驚く(笑)。
石工頭の歌六が明晰な台詞回しで説得力抜群。

六世中村歌右衛門十年祭追善狂言
『伽羅先代萩 −御殿/床下−』

乳人 政岡:中村魁春
弾正妹 八汐:中村梅玉
田村右京妻 沖の井:中村福助
侍女 澄の江:中村松江
一子千松:中村玉太郎
荒獅子男之助:中村歌昇
渡辺主水妻 松島:中村東蔵
仁木弾正:松本幸四郎
栄御前:中村芝翫

六世歌右衛門が得意とした政岡に魁春、敵役の八汐に梅玉、さらに、芝翫、福助、東蔵ら歌右衛門所縁の役者が総出演。もちろん、本日のお目当てはこれです。

歌右衛門の十年祭追善狂言でなければ観られなかったであろう魁春の政岡。なんつーか、非常に乳母らしい政岡でしたね〜。飯炊きはちょっとバタバタしてたけど、とかく偉そうな政岡が多い中、見るからに乳母という政岡はとても新鮮でした。

八汐の梅玉は憎々しさがやや薄かったかな。
沖の井の福助と松島の東蔵、ぴたりと揃ったふたりの動きが気持ちいい。
男之助の歌昇はたいそう立派で、しかも荒事らしいやんちゃさもあって、初役とは思えない出来。
ちょっと心配だったのが芝翫。栄御前としての存在感が希薄で、舞台にいるのがやっと、といった印象。先々月も休演したし、くれぐれもご無理なさいませぬよう……。

『曽我綉侠御所染 御所五郎蔵』

御所五郎蔵:尾上菊五郎
傾城皐月:中村福助
傾城逢州:尾上菊之助
子分 新貝荒蔵:坂東亀三郎
同  秩父重介:坂東亀寿
同  二宮太郎次:尾上右近
番頭新造 千代菊:中村歌江
子分 梶原平蔵:河原崎権十郎
甲屋女房 お京:中村芝雀
星影土右衛門:中村吉右衛門

黙阿弥と言えば、七五調の台詞でございます。菊五郎も吉右衛門も、そりゃもう口跡は鮮やかですから、面白いったらありゃしない。片やすっきりとした五郎蔵。片や悪の利いた土右衛門。堪能いたしました。

甲屋女房の芝雀、菊五郎と吉右衛門を相手に留女の手強さを感じさせて立派。
毒婦もよかったけど、やっぱり菊之助は綺麗な役の方がいいわ〜。
花形屋吾助の橘太郎が好演。脇がいいと、舞台も締まります。

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