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2011年4月14日 (木)

東京バレエ団『ラ・バヤデール』

2011年4月13日(水)〜17日(日) 東京文化会館
http://www.nbs.or.jp/

[振付・演出]ナタリア・マカロワ(マリウス・プティパ版による)
[音楽]レオン・ミンクス [編曲]ジョン・ランチベリー
[装置]ピエール・ルイジ・サマリターニ [衣裳]ヨランダ・ソナベント
[振付指導]オルガ・エヴレイノフ 
[指揮] ワレリー・オブジャニコフ [演奏]東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

ニキヤ(神殿の舞姫):小出領子
ソロル(戦士):イーゴリ・ゼレンスキー
ガムザッティ(ラジャの娘): 田中結子

ハイ・ブラーミン(大僧正): 柄本武尊
ラジャ(国王):木村和夫
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):松下裕次
アヤ(ガムザッティの召使):松浦真理絵
ソロルの友人:柄本弾
ブロンズ像:井上良太

侍女たちの踊り(ジャンベの踊り):西村真由美、乾友子
パ・ダクシオン:佐伯知香、森志織、村上美香、河合眞里、高木綾、吉川留衣、矢島まい、川島麻実子、長瀬直義、宮本祐宜

影の王国(ヴァリエーション1):岸本夏未
影の王国(ヴァリエーション2):佐伯知香
影の王国(ヴァリエーション3):乾友子

マカロワ版『ラ・バヤデール』は抜粋を観ているようで好きじゃないンだけど(ちなみに、初演の感想はこちら)、小出領子がニキヤを踊るとあれば、観ないわけにはいきませんっ! しかも、ソロルはゼレンスキーだっ!!

ニキヤの小出は初役とは思えない出来。音楽性に溢れた彼女の踊りには、毎回、惚れ惚れいたします。
1幕は実に、実に実にpoetic。ゼレンスキーとは身長差があり過ぎてバランス悪く感じたりもしたけど、それが却って不安を煽るというか、見るからに身分が違うンだな、と。
婚約式は情念たっぷり。縋りつくような視線がほんっとに切ない。
《影の王国》では、思いの外、神々しいニキヤ。静謐さの中に威厳すら漂わせ、如何にも“神に選ばれし舞姫”の趣。あ、でも、ヴェールの扱いはイマイチだったかも。

ゼレンスキーは存在感が別格。なんつーか、子供の中におっさんがひとり入ったような。プロポーションの崩れは否めず。とりあえず、頭髪は無問題。調子は悪くなさそう。手を抜くところは抜きつつ……ちょっと違うな……自分のコンディションと折り合いをつけつつ、過不足なくソロルを描き出す。
着地音がまったくしない跳躍に感嘆。サポートは腰や背中を庇いながらも、危なげなく。

ガムザッティの田中結子は、初演と比べて格段に進歩。あとは姫オーラかな。ニキヤと対峙した際の権高さとか、婚約式の華やぎとか。
ハイ・ブラーミンの柄本武尊は、大僧正というより、若きエリート官僚って感じ。それが却って、物語に説得力を持たせていたり。
ブロンズ像の井上良太。踊りはよかったけど、有り難味に欠ける。

その他、婚約式で娘を愛おしそうに見つめるラジャの木村和夫、緩急自在なヴァリエーション2の佐伯知香が、印象に残る。

客席はガラガラで、少々、寂しい思いもしました。
ンが、何はともあれ、こんな時期に来日してくれたゼレンスキーと、もうひとりのゲスト、マシュー・ゴールディングには、心より感謝申し上げます。

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