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2011年5月10日 (火)

tpt78『恋人』

2011年5月7日(土)〜10日(火) 紀伊國屋ホール
http://www.tpt.co.jp/

[作]ハロルド・ピンター [訳]広田敦郎 [演出]岡本健一
[美術]朝倉摂 [照明]笠原俊幸 [音響]高橋巌
[衣裳]たかひらみく [ヘア&メイクアップ]鎌田直樹

サラ:中島朋子
リチャード:岡本健一

ジョン:豊永伸一郎

横浜にあるBankART Studio NYKでのPinter WAVE! - work in progressを経て、岡本健一が「本格的演出デビューを飾ります」ってことで、行ってきました、紀伊國屋ホール。
私がチケットを買った時は選び放題だった客席も、何とか7割くらいは埋まっていたような。千穐楽だものね、それくらいは入ってないとね。

黒で統一された美術。開場してしばらくすると、4人の男たち(スタッフ? 俳優?)が、上手から下手へ、下手から上手へ、舞台を行き来し始める。やがて、ひとりずつ椅子に座り、開演時間が近づいたところで、携帯電話や地震に関する注意事項を代わる代わる観客に呼び掛けていく。

「きょうは来るの? 君の恋人」

冒頭のリチャードの台詞が、なかなか出てこない。何故なら、その前にふたりの出会いと結婚を描いた短い無言劇が挿入されているから。う〜む、これから語られる歪な夫婦の物語も、最初はありふれた関係だったンですよ、ということを表しているのかしらん? 私は面白いと思いました。

横浜の時の若い俳優たちと違って、今回は見応えずっしり。
朝晩は“夫婦”、昼は“恋人”。リチャードとサラ、ふたりだけのplayはいつしか混沌としていく。終止符を打とうとする夫と、その気持ちが理解できない妻。幕切れ。サラの中島朋子の、すべてを呑み込んでいくような激しい性的衝動が生々しくて怖かったっす。
しっかし、あんな生活を送っていたら、リチャードは、一体、いつ働いてるのさ?(笑)

不穏感を助長するような間と音響。緊迫した中にも、そこはかとなく漂うユーモア。アイデアだけが先走りしていた前回の演出と比べたら、格段の進歩でしょう。
ってことで、岡本健一の本格的演出デビューはまずまず成功、って感じ?

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