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2011年7月 2日 (土)

七月大歌舞伎 昼の部

2011年7月2日(土)〜26日(火) 新橋演舞場
http://www.kabuki-bito.jp/

海老蔵、9ヶ月? 10ヶ月? ぶりの舞台復帰。ってゆうか、そもそも何で「当面の活動を自粛させていただき、しばらくの間舞台を休演させていただきます」ってなことになったンだっけ? あっ、そうか、酒の上でのトラブルか……いや、ま、何はともあれ、めでたいっす。

『義経千本桜 鳥居前』

佐藤四郎兵衛忠信 実は 源九郎狐:市川右近
静御前:市川笑也
早見藤太:市川寿猿
武蔵坊弁慶:市川猿弥
源九郎判官義経:市川門之助

忠信の右近が立派。義経の門之助も、品と憂いと情があっていい。
静御前の笑也に時代物の味わいが薄く、早見藤太の寿猿は動きが鈍くて面白味に欠ける。猿弥がいるンだから、彼にやらせてもよかったンじゃ? いっそのこと、弁慶と一人二役で(笑)。

とは言え、澤瀉屋一門でそれなりにまとまった一幕ではありました。

『勧進帳』

武蔵坊弁慶:市川團十郎
富樫左衛門:市川海老蔵
亀井六郎:大谷友右衛門
片岡八郎:河原崎権十郎
駿河次郎:中村松江
常陸坊海尊:片岡市蔵
源義経:中村梅玉

幕開け。富樫の出番で劇場の空気が一変する。

盛大な拍手に「待ってましたっ」「成田屋っ」の大向こう。

斯くいう私も胸が熱くなりました。

久々の舞台に海老蔵も緊張していたのか、最初のうちは台詞に恐ろしく力が入っておりました。なんつーか、一言一言を噛み締めるような。そのおかげで、語尾の処理は以前ほど気にならなかった。ま、以前ほど、だけど。やっぱ妙な癖は残ってるのよね。自粛中は、当然、稽古に励んでいたンでしょうけど、一朝一夕ですべてが改善されるわけもなく。

弁慶の團十郎。身体が重そうというか、あんまり動けてないというか。息子の復帰にあたり、雑事に忙殺されて疲れが出たとか? ちょっと心配になってしまいました。

義経の梅玉、本役だけあって安心して観ていられる。

『楊貴妃』

天真 のちの 楊貴妃:中村福助
高力士:市川海老蔵
天真の従兄 のちの 楊国忠:河原崎権十郎
天真の一の姉 のちの 韓国夫人:市川笑三郎
天真の二の姉 のちの 虢国夫人:市川春猿
天真の三の姉 のちの 秦国夫人:中村芝のぶ
女道士:中村歌江
竜武将軍陳元礼:市川猿弥
李白:中村東蔵
玄宗皇帝:中村梅玉

高力士は海老蔵の美貌を堪能するにはうってつけ。ほんっとに綺麗でした。ただねぇ、人物造型が中途半端。自らの手で楊貴妃を殺すに至る心理が、まったくもってわかりません。ま、これは、戯曲の問題もあるかな(大佛次郎が書いた最初の戯曲らしい)。

それより何より、楊貴妃の福助が納得できん! 顔は崩れてるわ、声は不自然だわ、正直、玉三郎で観たかったよ。私好みの壊れていく男の話で、メチャメチャ楽しみにしてたのにな……。

姉たちを演じた笑三郎、春猿、芝のぶが好演。ま、四人が並ぶと、福助が末妹とは、到底、見えないけど(笑)。
楊国忠の権十郎、李白の東蔵、玄宗皇帝の梅玉も、適材適所。

ちなみに、客席から観ている限り、海老蔵に怪我の後遺症などは見受けられなかったです。

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