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2011年11月 6日 (日)

新国立劇場バレエ団『パゴダの王子』

2011年10月30日(日)〜11月6日(日) 新国立劇場 オペラ劇場(オペラパレス)
http://www.nntt.jac.go.jp/

さくら姫:小野絢子
王子:福岡雄大
皇后エピーヌ:湯川麻美子
皇帝:堀登

北の王:八幡顕光
東の王:古川和則
西の王:マイレン・トレウバエフ
南の王:菅野英男
宮廷官吏:厚地康雄
3日と違うキャストのみ

「菊の国」という架空の世界が舞台になっている以上、その世界観においてリアルであればOKなんだけど、なまじ着物を衣裳にしたり、実在の国をイメージさせる小道具を使ったりするから、なんだかな……って気分になってしまうわけで。とりあえず、時代考証とか政治的妥当性とかには目を瞑っておけばよろしいかと。

全3幕、とにかく明快。もともとブリテンがライトモティーフを多用していて、振付もそれを踏襲しているから、ひとりひとりのキャラが見事に立っている。そのうえ、音楽と振付の一体感も素晴らしく、物語を理解する助けとなっている。
皇帝と姉妹の物語(『リア王』ですか?)を皇帝と皇后(継母)と兄妹の物語に変えたのは、震災後の日本を意識して、家族の再生、ひいては、国の再生を願ってのことかしらん?

2幕のガムラン音楽は、独特の音階とリズムを平均律楽器で出来る限り再現していたとは思うけど、やっぱり“なんちゃってガムラン”だよな。ま、当時(1956年)あれを作曲したということに意味があるンでしょう。

さくら姫の小野絢子は、見るからに可憐な姫君っすね〜。ただ、先日の長田佳世の後では、舞踊的表現が薄く物足りなかった(キャリアが違うから仕方ないか)。
王子の福岡雄大は、オープニング・ガラで観た時よりサポートが安定していたような。跳躍も回転も澱みなく決まって、実に、実に実に爽快。

湯川麻美子は如何にも権力志向の強い皇后で、川村真樹とはまた違った味わいがあって面白かった。皇帝共々、今日の方が位の高さは出ていたかな。

ウィリアム・モリスやオーブリー・ビアズリーを模した額縁、日章と切り絵の手法で描かれた富士山、思いっきりデフォルメされた花々、場面転換のための振り落とし幕(歌舞伎特有の演出方法)など、シンプルで象徴的な装置が素敵。
ンが、カーテンコールで緞帳が装置に引っ掛かるというアクシデントが……。暗転幕を代用して事なきを得たけど、幕自体は完全に裂けてたよな。いやはや。

席がビントレーと同じ列だったので、彼が退席する際には周辺の観客と一緒に拍手でお見送りいたしましたです。はい。

そして最後に、残念なお知らせ。

新国立劇場バレエ団ファーストソリスト西山裕子は、本人の事情により、「パゴダの王子」を最後に新国立劇場バレエ団を退団することになりました。

「本人の事情」って?(泣)

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