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2011年12月17日 (土)

七世松本幸四郎襲名百年 日生劇場 十二月歌舞伎公演 昼の部

2011年12月7日(水)〜25日(日) 日生劇場
http://www.kabuki-bito.jp/

七代目松本幸四郎襲名百年を記念して、七代目の曾孫に当たる染五郎、松緑、海老蔵が、七代目所縁の狂言で共演する、何ともめでたい公演。連綿と続く歌舞伎役者の系譜に、思わず遠い目をするワタクシ。

『碁盤忠信』

佐藤四郎兵衛忠信:市川染五郎
横川禅司覚範:市川海老蔵

静御前:市川春猿
源九郎判官義経:坂東亀三郎
忠信女房小車の霊:市川高麗蔵
小柴入道浄雲:松本錦吾
塩梅よしのお勘 実は 呉羽の内侍:市川笑三郎
番場の忠太:市川猿弥

七世松本幸四郎襲名披露狂言で、実に百年ぶりの復活上演だそうな。
『義経千本桜』でお馴染みの佐藤忠信が、寝込みを襲われ、手元にあった碁盤を手に戦ったという伝説に基づいた作品。そこはかとなく既視感はあるものの、歌舞伎らしい華やかさやおかしみがあって、思いの外、楽しめた。

忠信の染五郎、荒事をやるにはやっぱ線が細いかな。和事の方が向いてると思うけど、高麗屋としてはそうも言ってられないンでしょうね。

ンが、それより何より、覚範の海老蔵ですよ。すべてにおいてtoo much。
まず花道の出。鳥屋での台詞が何を言ってるのか、全然、聞き取れない。間延びした台詞回しで不自然なまでに歌い上げる。続く本舞台での立ち廻りでは、見得の度に下品なまでに唸りまくる。
前からそういう傾向だったけど、ますます酷くなってきてるような。どうしちゃったのかしらん???

『茨木』

伯母真柴 実は 茨木童子:尾上松緑
渡辺源次綱:市川海老蔵

家臣宇源太:坂東亀寿
太刀持音若:中村梅丸
士卒運藤:市川高麗蔵
同 軍藤:片岡市蔵
同 仙藤:坂東亀三郎

源頼光の四天王のひとりである渡辺綱が、羅生門に出没する茨木童子を退治しに出かけ、その腕を切り落として持ち帰ったという伝説に基づいた作品。もしかして、初見かも。

いや〜、初役の松緑が行儀よく勤めていて、たいへん感心いたしました。顔が小さいうえに化粧が下手なのが残念と言えば残念だけど、前シテの真柴にしても、後シテの茨木童子にしても、あざといことを一切しないところがいいっすね。回を重ねれば、コクも出てくることでしょう。

綱の海老蔵。前半はすっきりとして美しいのに、後半の立ち廻りでいきなりheat up。確かに、あの規格外の大きさは魅力だけど……。

亀三郎・亀寿兄弟は声がいいねぇ。

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