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2012年3月30日 (金)

NHKバレエの饗宴 2012

2012年3月30日(金) NHKホール
http://www.nhk-p.co.jp/

[指揮]大井剛史 [管弦楽]東京フィルハーモニー交響楽団

いろんな意味で、NHKだからこそできた公演。毎年とは言わないけど、定期的に続けていっていただきたい。しっかし、NHKにしては進行がsmoothなんで驚いたよ。リハーサルはたいへんだったでしょうね、きっと。

【第1部】

新国立劇場バレエ団
『アラジン』から「財宝の洞窟」

[振付]デヴィッド・ビントレー [音楽]カール・デイヴィス
[舞台装置]ディック・バード [衣裳]スー・ブレイン [照明]マーク・ジョナサン

アラジン:八幡顕光
オニキスとパール:さいとう美帆、高橋有里、大和雅美、菅野英男、福田圭吾、原健太
ゴールドとシルバー:堀口純、米沢唯、小口邦明、清水裕三郎
サファイア:湯川麻美子
ルビー:長田佳世、厚地康雄
エメラルド:寺田亜沙子、細田千晶、古川和則
ダイヤモンド:川村真樹

オーケストラが鳴った瞬間、「やる気あンのか?>東フィル」と思う。ンが、この後にボロディン、グラズノフ、黛、メンデルスゾーンが控えているわけで(ちなみに、フィナーレはチャイコフスキー)、そりゃ映画音楽の作曲家なんざ……以下自粛。

主役の見せ場は少ないものの、代わりにソリストが次から次へと登場するし、装置も大掛かりだし、初っ端に相応しい華やかさ。ただ、あまりにも次のNoism1が素晴らし過ぎて、ほとんど記憶に残っていないのも事実。

ルビーの長田佳世は円熟の域かと。

Noism1
『solo for 2』

[演出・振付]金森穣 [音楽]ヨハン・セバスティアン・バッハ
[照明デザイン]伊藤雅一(RYU)、金森穣 [椅子]須長檀
[衣装]山田志麻 [レオタード]金森愛 [演奏]渡辺玲子(ヴァイオリン)
※りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館と新国立劇場の共同制作による『ZONE〜陽炎 稲妻 水の月』(初演:2009年)より

井関佐和子、宮河愛一郎、藤井泉、櫛田祥光、中川賢、真下恵、青木枝美、藤澤拓也、宮原由紀夫、亀井彩加、角田レオナルド仁
小尻健太(ゲスト)

簡素な舞台。シンプルな衣装。鍛え抜かれた身体。無駄なものは一切なく、ただただ豊潤な時が流れていく……。
3,600人収容の大ホールを、バッハの音楽と肉体のムーヴメントで満たしていく、その興奮、その陶酔。いや〜、すんばらしかったです。

こうなったら新潟まで行くか? と思ったら、7月6日(金)〜8日(日)に彩の国さいたま芸術劇場 小ホールで公演があるそうな。
http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2012/d0706.html

谷桃子バレエ団
歌劇『イーゴリ公』から「ダッタン人の踊りと合唱」

[振付]望月則彦 [作曲]アレクサンドル・ボロディン [照明]足立恒
[バス(コンチャック汗)]妻屋秀和
[合唱]藤原歌劇団合唱部、二期会合唱団 [合唱指揮]長田雅人

イーゴリ公:赤城圭
隊長:齊藤拓
副隊長(騎馬隊):今井智也
副隊長(弓隊):三木雄馬
ダッタンの美女:永橋あゆみ
奴隷の姫:朝枝めぐみ

舞台上に人が密集していたのは覚えている。あとは、ダッタンの美女の永橋あゆみが妖艶だったことくらいっすかね。
とりあえず、音楽を堪能できたから、よしとしよう。

【第2部】

牧阿佐美バレヱ団
『ライモンダ』第3幕からグラン・パ・クラシック

[振付]マリウス・プティパ [改訂振付]テリー・ウエストモーランド
[作曲]アレクサンドル・グラズノフ [美術・衣装]ボブ・リングウッド

ライモンダ:伊藤友季子
ジャン・ド・ブリエンヌ:京當侑一籠
グラン・パ・クラシック:吉岡まな美、笠井裕子、日高有梨、坂本春香、茂田絵美子、米澤真弓、久保茉莉恵、中川郁、塚田渉、今勇也、菊地研、中島哲也、石田亮一、清瀧千晴、濱田雄冴、中家正博
ヴァリエーション:青山季可
パ・ド・カトル:細野生、上原大也、篠宮祐一、清瀧千晴
パ・ド・トロワ:吉岡まな美、茂田絵美子、久保茉莉恵

今回出演したバレエ団の中でバリバリの古典を踊るなら、牧阿佐美バレヱ団しかないよな(新国立劇場でもいいンだけど、芸術監督の作品を持ってくるのが順当だし)。ってことで、それなりに役目は果たしていたと思います。主役のふたり以外は。

2月の『ノートルダム・ド・パリ』を「脚の故障の回復がならず」降板した伊藤友季子。復帰後初? 破綻なく踊ってはいるンだけど、主役としてのオーラがまったく感じられず、周囲に埋没してしまっている。また、ジャンの京當侑一籠も、格別テクニックに優れているわけでもなく、存在感が抜群というわけでもなく。
これだったら、見事なヴァリエーションを披露した青山季可と、後ろで何気に目立っていた菊地研でよかったンじゃ?

パ・ド・カトルの細野生、上原大也、篠宮祐一、清瀧千晴が爽快。ほんっとに踊れる男子が増えたね〜。

集中して観ていた時期が長いので、やはりこのバレエ団には愛着がある。ベテランの顔を目にすれば懐かしく思い、魅力的な若手を発見すれば期待もする。ンが、それはそれとして、皆さん、メイクはもうちょっと何とかなりません?

あと、ローラン・プティの作品を希望する声を耳にしたけど、ここのレパートリーの中で、主役とコール・ド、双方の見せ場があって、しかも、抜粋しやすい作品って、意外と少ないンだよね。『デューク・エリントン・バレエ』とか言ってる人もいたけど、東フィルにエリントンを弾かせるのか?(笑)

東京バレエ団
『ザ・カブキ』から第八場「雪の別れ」第九場「討ち入り」

[振付]モーリス・ベジャール [作曲]黛敏郎
[美術・衣装]ヌーノ・コルテ・レアル [照明]高沢立生
[演奏]田中悠美子(三味線)、西川啓光(鳴り物)、藤舎理生(笛)
[合唱]藤原歌劇団合唱部、二期会合唱団
[合唱指揮]長田雅人 [副指揮]鈴木竜哉、松下京介
[演奏(録音)]豊竹呂太夫(浄瑠璃)、鶴澤清治(三味線)

由良之助:柄本弾
顔世御前:二階堂由依
ヴァリエーション1:松下裕次
ヴァリエーション2:長瀬直義
亡霊:高岸直樹

「摺り足でござい」な摺り足を見せられて、思わず萎える。しかも、四十七士をボウリングのピンみたいに整然と並ばせて、切腹までさせるわけで。
いや、ま、ベジャールの解釈による『仮名手本忠臣蔵』なんだから、これはこれでいいンだけど、でも、なんつーか、外国人が日本の古典を題材にすると、それだけでもうOKな観客が多いのはどうよ? とも思う。

顔世御前の二階堂由依、脚、長っ! まさに、人間離れしたプロポーション。

吉田都ジョセフ・ケイリー
『真夏の夜の夢』から「オベロンとタイターニアのパ・ド・ドゥ」

[振付]フレデリック・アシュトン [作曲]フェリックス・メンデルスゾーン
[編曲]ジョン・ランチベリー

タイターニア:吉田都
オベロン:ジョセフ・ケイリー(英国バーミンガム・ロイヤル・バレエ団プリンシパル)

正直、踊りに関して取り立てて言うことはない。ただ、意外に吉田都が官能的だったな、と。オベロンのジョセフ・ケイリーに寄り添う姿とか、背後から近づいてくるオベロンを待つ表情とか、物凄く色っぽくて、オベロンとタイターニアが夫婦であることを改めて実感いたしました。

フィナーレ。チャイコフスキーの『眠れる森の美女』に合わせて、次から次へと登場するダンサーたち。所狭しと並んだ様は、実に、実に実に壮観。

放送予定

『NHKバレエの饗宴 2012』
6月17日(日)15:00〜17:00 Eテレ

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