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2012年4月 8日 (日)

国立劇場開場四十五周年記念 四月歌舞伎公演『通し狂言 絵本合法衢』

2012年4月3日(火)〜23日(月) 国立劇場 大劇場
http://www.ntj.jac.go.jp/

Sakura_sendai

国立劇場は《さくらまつり》開催中。ほうじ茶とお菓子(ハート形のお煎餅)の無料サービスに芸能の実演もあります……と言っても、本日で終了なのでした。ちなみに、これは仙台屋という桜です。

左枝大学之助、立場の太平次:片岡仁左衛門
うんざりお松、弥十郎妻皐月:中村時蔵
田代屋娘お亀:片岡孝太郎
田代屋与兵衛:片岡愛之助
松浦玄蕃:市川男女蔵
お米:中村梅枝
佐五右衛門:片岡市蔵
孫七:市川高麗蔵
田代屋後家おりよ:坂東秀調
太平次女房お道:片岡秀太郎
高橋瀬左衛門、高橋弥十郎:市川左團次

文化七年五月に江戸市村座で初演された鶴屋南北円熟期の傑作……らしい。奈河彰輔監修、国立劇場文芸課補綴。昨年三月の公演が東日本大震災により中止となり、「今回はその公演をさらに洗い上げ」ての上演だそうな。

大名の一門である大学之助とその配下の太平次を、仁左衛門が一人二役で演じる。普通、一人二役というと善人と悪人だったりするのに、本作ではどちらも悪人(片や武家の悪人、片や市井の悪党)というのが面白い。

二役のうちでは、愛嬌と凄みがない交ぜとなった太平次の造型が素晴らしい。《妙覚寺裏手》でのお松に対する殺意の表出や、《倉狩峠一つ家》でのお米孫七殺しにおけるサスペンスの盛り上げ方など、そのわかりやすく的確な演技に感嘆しきり。
それに比べると、大学之助は一通りというか、《合法庵室》の引っ込みの大笑いが印象に残ったくらい? それ故、太平次の最期が大学之助の言葉だけ(大学之助が手討ちにした)だったのは、些か拍子抜けでございました。

お松の時蔵は、凄艶な色気よりも百姓の娘から転落した悲哀を感じさせて、これはこれでありかと。
お道の秀太郎も亭主に惚れ切ってる可愛らしい女房を好演。

瀬左衛門と弥十郎の左團次(こちらも一人二役)、与兵衛の愛之助、どちらもよかったです。
問題はお亀の孝太郎。その美しさに目を留めた大学之助が、いきなり妾に望むわけですよ。言ってみれば、事件の発端となる女性ですよ。あれじゃ、全然、説得力ないっす(泣)。ここに色気のある美しい女方を配すれば、もっと面白くなったと思えるだけに、実に、実に実に残念。

そうそう、太平次がお松を殺した後の、仁左衛門、左團次、時蔵、愛之助、孝太郎によるだんまりが、それはそれは面白かった! だんまりらしいだんまりで、ちゃんと暗闇を感じるの。いや、さすがです。

ってことで、幕間には花見もできたし、久々の国立劇場を堪能してきました〜。

咲き始めたばかりの八重紅枝垂。

Sakura_shidare

帰りがけに撮った神代曙。内堀通りに面して植えられてます。

Sakura_akebono

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