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2015年8月 8日 (土)

第14回 世界バレエフェスティバル

◆プログラムB
2015年8月8日(土)〜13日(木) 東京文化会館
http://www.nbs.or.jp/

[指揮]ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
[管弦楽]東京フィルハーモニー交響楽団
[ピアノ]フレデリック・ヴァイセ=クニッテル(『ノー・マンズ・ランド』、『椿姫』)
[チェロ]遠藤真理(『瀕死の白鳥』)[ハープ]田中資子(『瀕死の白鳥』)
[出演]矢島まい/東京バレエ団(『こうもり』)

行けなくなった友人から回ってきたチケットだし……ってことで、さして気乗りもせずに上野へ向かう。ンが、ゲランとルグリを目にして、思わず泣きそうになってしまいました。人に歴史あり。いや〜、いいもん観たな。
オンタイムで始まって、終演は18時25分頃。予定より巻き進行でした。

【第1部】

序曲『戴冠式行進曲』(ジャコモ・マイヤベーア作曲)

『ディアナとアクテオン』
[振付]アグリッピーナ・ワガノワ [音楽]チェーザレ・プーニ

ヴィエングセイ・ヴァルデス、オシール・グネーオ

ふたりとも初見。初っ端にテクニシャンを持ってくるのはガラ公演の正しい在り方かと。
ヴァルデスがバランス得意なのはよくわかった。グネーオがテクニック一辺倒ではなく、優美さも持ち合わせていたのには好感がもてる。

『シンデレラ』
[振付]ウラジーミル・マラーホフ [音楽]セルゲイ・プロコフィエフ

ヤーナ・サレンコ、ウラジーミル・マラーホフ

マラーホフは前回観た時(2013年だったか?)より身体を絞ってきたような。サポートもまずまず(前回もサレンコを相手に『シンデレラ』だったンだけど、筋力の衰えをまざまざと感じたので)。何はともあれ、よかったよかった。

ガラ公演でよく観ている割には、あまり印象に残らないサレンコ。今日もそうだった。すまん。

『シナトラ組曲』より“ワン・フォー・マイ・ベイビー”
[振付]トワイラ・サープ [音楽]フランク・シナトラ

イーゴリ・ゼレンスキー

もう少し遊び心があった方がシナトラらしいかな。でも、いいの。ゼレンスキーが踊ってくれるだけで満足満足。ガラの『シェエラザード』も楽しみにしているよん。

『ペール・ギュント』
[振付]ジョン・ノイマイヤー [音楽]アルフレット・シュニトケ

アンナ・ラウデール、エドウィン・レヴァツォフ

原作はヘンリック・イプセンによる戯曲? レヴァツォフがペールで、ラウデールがソルヴェイ? どの場面の抜粋かしらん?……などと考えているうちに終了。プログラムを買わなかったので、詳細は不明のまま。

『ライモンダ』より 幻想のアダージオ
[振付]マリウス・プティパ [音楽]アレクサンドル・グラズノフ

ウリヤーナ・ロパートキナ、ダニーラ・コルスンツェフ

幕が開くと、ポーズを決めたロパートキナとコルスンツェフがいる。あぁ、なんて美しいの。眼福眼福。アダージオだけでは勿体ない。

ちなみに、コルスンツェフは白マント姿ですよ!(ここ、大事)

【第2部】

『眠れる森の美女』
[振付]ルドルフ・ヌレエフ [音楽]ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー

リュドミラ・コノヴァロワ、マチアス・エイマン

いや〜、エイマンの脚の美麗なこと。常に5番ポジションにきっちり入るあたり、惚れ惚れいたしましたです。はい。

ただ、意外と幸薄そうな王子で、100年も眠っていた姫との結婚を後悔しているように見えなくもない(笑)。ま、ミリアム・ウルド=ブラーム降板による急拵えのペアだから致し方ないか。

『ノー・マンズ・ランド』
[振付]リアム・スカーレット [音楽]フランツ・リスト

アリーナ・コジョカル、ヨハン・コボー

Dance Cubeの記事によると「ENB(イングリッシュ・ナショナル・バレエ)の委嘱で第一次世界大戦開戦百年を記念する公演のため振付けたもの」だそうな。

冒頭。ひとり佇むコジョカルの背後から、ゆっくりと歩み寄ってくるコボー。この後、「濃密なデュエットが展開され、別れを前に乱れる心の内を伝えた」となるわけだけど、私には、男はすでにこの世にはおらず、女は男の幻と対話しているように思えてならなかった。

『海賊』
[振付]マリウス・プティパ [音楽]リッカルド・ドリゴ

サラ・ラム、ワディム・ムンタギロフ

やっぱ『海賊』のメドーラはチュチュじゃないとね。ワンピース型の衣裳で出てこられるとがっかりなんだわ。

ムンタギロフは長身の割にテクニックもしっかりしていて、柔軟性もあって、これからが楽しみ〜。線がやや細い気がするので、もう少し逞しくなるといいな。

『ギリシャの踊り』
[振付]モーリス・ベジャール [音楽]ミキス・テオドラキス

オスカー・シャコン

何がどう違うのかよくわからないけど、シャコンが踊るベジャールにはとても惹きつけられた。不思議。

『マノン』より 第1幕のパ・ド・ドゥ
[振付]ケネス・マクミラン [音楽]ジュール・マスネ

オレリー・デュポン、エルヴェ・モロー

なんつーか、マクミランの『マノン』というより、パリ・オペラ座の『マノン』。でも、これはこれで説得力があり、作品としては成立している。『椿姫』を観た時も同じようなことを思ったので、それだけバレエ団としての個性が確立されているということなんでしょう。

【第3部】

『ロミオとジュリエット』より 第1幕のパ・ド・ドゥ
[振付]ケネス・マクミラン [音楽]セルゲイ・プロコフィエフ

ヤーナ・サレンコ、スティーヴン・マックレー

まったく記憶がありません。何故なら、グラン・ガラで観たイーゴリ・コールプのロミオを脳内再生してたから。すみません。

『伝説』
[振付]ジョン・クランコ [音楽]ヘンリク・ヴィエニャフスキ

アリシア・アマトリアン、フリーデマン・フォーゲル

これもちょっと記憶がないです。

『椿姫』より 第3幕のパ・ド・ドゥ
[振付]ジョン・ノイマイヤー [音楽]フレデリック・ショパン

タマラ・ロホ、アルバン・レンドルフ

驚くほど強靭なロホが、力尽くでマルグリットを造型していく。いくら何でもこれはないわ。
おまけに、アルマンのレンドルフは残念なプロポーションだし、ピアニストのクニッテルはボロボロな演奏だし、いろんな意味で珍品だった。

『レ・ブルジョワ』
[振付]ベン・ファン・コーウェンベルク [音楽]ジャック・ブレル

ダニール・シムキン

若い若いと思っていたけど、シムキンももう20代後半? 驚異的なテクニックと愛らしいお顔はそのままに、次のステージへ進んでいただきたい。

『オールド・マン・アンド・ミー』
[振付]ハンス・ファン・マーネン
[音楽]J.J.ケイル、イーゴリ・ストラヴィンスキー、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

ディアナ・ヴィシニョーワ、ウラジーミル・マラーホフ

コミカルな前半と抒情的な後半の対比が面白く。特に、終盤の暗転とストップモーションの連続は、フォトロマンみたいで好きなのよね〜。ただ、先にサビーネ・クップファーベルクとジェラール・ルメートルの映像を観ていたせいか、もっと肩の力を抜いてもいいのに、と思ったり。

ヴィシニョーワ的には、「こういうのも踊れるのよ、私」ってところを見せたいのかな、と。

【第4部】

『瀕死の白鳥』
[振付]ミハイル・フォーキン [音楽]カミーユ・サン=サーンス

ウリヤーナ・ロパートキナ

踊り手の哲学も思想も削ぎ落とし、ただ目の前に死んでいく白鳥がいる。そんな感じ。

『シルヴィア』
[振付]ジョン・ノイマイヤー [音楽]レオ・ドリーブ

シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

このふたりが踊るノイマイヤー作品はほんっとに素晴らしい。これも全幕を観てみたい。

『椿姫』より 第1幕のパ・ド・ドゥ
[振付]ジョン・ノイマイヤー [音楽]フレデリック・ショパン

マリア・アイシュヴァルト、マライン・ラドメーカー

3部の『椿姫』がとんでもない出来だったから、こちらでお口直し。

リフトの時にラドメーカーの顔が自分のドレスの裾で隠れてしまうのを、さりげなく直すアイシュヴァルト。さすがだわ〜。
ラドメーカーの倒れっぷりが、これまた素敵。アルマンは倒れっぷりが肝心なのよ。

『こうもり』
[振付]ローラン・プティ [音楽]ヨハン・シュトラウス2世

イザベル・ゲラン、マニュエル・ルグリ

ルグリ扮するウルリックの手ほどきで、ゴージャス美女に変身するゲランのベラ。いや、もう、言葉がありません。円熟の境地、洗練の極み。ここまで観てきたすべてが一瞬で吹っ飛んだ!

ゲランは踊りも身体も輪郭が曖昧な気はするンだけど、それでも説得力が抜群なんだよね。

『ドン・キホーテ』
[振付]マリウス・プティパ [音楽]レオン・ミンクス

マリーヤ・アレクサンドロワ、ウラディスラフ・ラントラートフ

すんごいものを観た後だったので、最初はちょっと集中できず。とりあえず、隙あらばキスしまくりのふたりが微笑ましく。

ラントラートフはサービス精神旺盛っすね。カーテンコールでは跳躍しながら出てきたり、捌ける時にポーズを決めたり。ンで、それにまたアレクサンドロワもよく応えていた。

しっかし、日本のオーケストラって、どうしてこうも管楽器(特に金管)が弱いのかしらん?

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