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2015年12月 8日 (火)

ストラヴィンスキー・トリプル・ビル

2015年12月8日(火)〜 9日(水) 草月ホール
http://stravinsky3.com/

久しぶりの草月ホール。小ぢんまりとした空間はいいンだけど、1階席は段差があまりなくて、前の人の頭が気になる気になる。う〜む、ダンスを観るにはストレスが大きいかも。無料配布のプログラム、作品データが詳細で親切だわ。

『火の鳥のパ・ド・ドゥ』
[音楽]イーゴリ・ストラヴィンスキー
[使用楽曲]L'Oiseau de feu: VI. Berceuse, VII. Final
[世界初演]2010年 スカピノ・バレエ・ロッテルダム [上演時間]10分
[振付]マルコ・ゲッケ [振付指導]ジョヴァンニ・ディ・パルマ
[作品管理]ナディア・カデル

アレクサンダー・ザイツェフ
酒井はな

小刻みに揺れる手、ちょこまかとした歩み、傾げた首の痙攣的な動き。如何にも鳥を思わせる振付が随所に出てくる。火の鳥と王子の出会いにしては、ふたりとも鳥っぽいなぁ……と思って観ていたら、作品解説に「“ダンスをする鳥”と、“舞うことのできる人”としての出会いとしてとらえることもできる」とある。外見に違いはあれど、本質は同じ、ってこと? そう考えると、男女の体格差で同じ振付に微妙な差異が生じるのも、これはこれでありかと。

改めて、酒井はなが大好きな自分を発見。観る度に深化している。今の彼女が踊る古典全幕をぜひとも観てみたい。やはり来年3月の都民芸術フェスティバル『眠れる森の美女』に行こう!

『悪魔の物語』(「兵士の物語」より)
[音楽]イーゴリ・ストラヴィンスキー
[使用楽曲]L'Histoire du soldat: Suite
[原台本]シャルル=フェルナンディナン・ラミューズ [初演台本]澤登翠
[世界初演]2004年 知立市文化会館、愛知県芸術劇場 [上演時間]40分
[演出・振付]ユーリ・ン [振付]江上悠(香港バレエ団)
[振付協力]小尻健太、酒井はな、津村禮次郎、ジョヴァンニ・ディ・パルマ
[映像]株式会社チリアクタ(田苗見知理、根本真二、内田祥太)
[アシスタント・振付協力]佐々木世理央

酒井はな
小尻健太
津村禮次郎
ジョヴァンニ・ディ・パルマ

これはもうジョヴァンニ・ディ・パルマ(悪魔)の膝下に尽きる。何て官能的な甲のラインなの! そこばかり観ておりましたです。はい。

いや、でも、他の3人──小尻健太(若い兵士)、津村禮次郎(年老いた兵士)、酒井はな(王女)──も素敵でしたよん。それぞれがそれぞれに屹立しつつ調和していて。
出自も年齢もまったく違う津村が、小尻や酒井と同じように動いていることに驚嘆。とは言え、終盤の椅子を使ったスピーディな振付では、さすがに遅れが目についた。

ひとつ難を言えば、背景に投影されるテキスト。「字幕のようにただ映すのではなく、ダンサーが踊っている場面に流れるように文字が投影されていく感じ」が、却って踊りを邪魔していた。初演の時は語りだったらしいので、それがよかったな。

『春の祭典』
[音楽]イーゴリ・ストラヴィンスキー
[使用楽曲]Le sacre du printemps: Version for two pianos
[世界初演]2003年 ライプツィヒ・バレエ団 [上演時間]34分
[振付]ウヴェ・ショルツ [ステージ・衣装デザイン]ウヴェ・ショルツ
[振付指導]ジョヴァンニ・ディ・パルマ
[映像編集協力]株式会社NEGA [作品管理]ナディア・カデル

アレクサンダー・ザイツェフ

アレクサンダー・ザイツェフの壮絶な踊りにただただ圧倒された34分間。ンが、こちらも背景に映像を投影。前方の席だと、踊りと映像の両方を観るのは難しく。しかも、初演(ジョヴァンニ・ディ・パルマのために振り付けられたそうな)では映像に登場するダンサーも舞台で踊るダンサーも同じだったのに、今回はオリジナルの映像を背景に別のダンサーが踊るので、作品の世界観が完全に変わってしまったような。

……だって、無駄にゲイゲイしい映像なんだもの。ディ・パルマの全裸シャワーシーンとか、それはハッテン場ですか? みたいなトイレとか。おまけに、画質が悪くて無声だから、古いブルーフィルムにも見えたり。振付のウヴェ・ショルツが存命だったらどうしたのかしらん???

舞台が手狭で、ザイツェフがかなり抑えながら踊っているのがわかってしまって、それがちょっと残念でした。

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