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2016年3月25日 (金)

三月大歌舞伎 夜の部

2016年3月3日(木)〜27日(日) 歌舞伎座
http://www.kabuki-bito.jp/

Jaku_maku_1

中村芝雀改め五代目中村雀右衛門襲名披露。昼の部が『鎌倉三代記』の時姫、夜の部が『金閣寺』の雪姫。三姫(時姫と雪姫と『本朝廿四孝』の八重垣姫)のうち二姫を一気に見せてしまうなんて、気合い入ってるな。残る八重垣姫もなるべく早く歌舞伎座でやってくださいませ。

『双蝶々曲輪日記 角力場』

濡髪長五郎:中村橋之助
藤屋吾妻:市川高麗蔵
平岡郷左衛門:中村松江
三原有右衛門:坂東亀寿
茶亭金平:市村橘三郎
山崎屋与五郎、放駒長吉:尾上菊之助

濡髪の橋之助は、立派な体躯といい、大人の風格といい、押しも押されもせぬ人気力士ぶり。
与五郎と放駒を菊之助。与五郎は柔らかさや色気はあるものの、茶屋の亭主のお追従に何でもかんでも与えてしまうほど世間知らずのぼんぼんには見えず。むしろ放駒の方が、素人力士の愛嬌や素直さ、八百長と気づいた後の憤りなどがよく出ていた。

『五代目中村雀右衛門襲名披露 口上』

中村芝雀 改め 中村雀右衛門

新・雀右衛門を中心に上手へ向かって、引き合わせの藤十郎、仁左衛門、秀太郎、歌六、扇雀、又五郎、魁春、梅玉、菊五郎と続き、今度は下手から吉右衛門、我當、東蔵、鴈治郎、橋之助、時蔵、松緑、友右衛門、幸四郎と続く。総勢19人。誰もが待ち望んでいた襲名だけあって、誠に賑々しい。

病気休演が続いていた我當の姿にちょっとショックを受ける。
「これからは自己主張も……」と語る東蔵。形ばかりの口上が多い中、ちゃんと心がこもっていてよかったな。

Jaku_maku_2

『祇園祭礼信仰記 金閣寺』

雪姫:中村芝雀 改め 中村雀右衛門
松永大膳:松本幸四郎
狩野之介直信:中村梅玉
松永鬼藤太:中村錦之助
春川左近:中村歌昇
戸田隼人:中村萬太郎
内海三郎:中村種之助
山下主水:中村米吉
十河軍平 実は 佐藤正清:中村歌六
此下東吉:片岡仁左衛門
慶寿院尼:坂田藤十郎

雪姫の新・雀右衛門、御簾が上がっての可憐さ、儚さ、何とまぁ四代目に似ていることよ。柱を背にして崩れ落ちる姿の哀切、大膳に親の敵と斬りかかる気迫、夫の直信を前にしての身悶え、花弁を使って爪先で鼠を描いていく様の官能、そして、花道七三で倶利伽羅丸の刀身に我が身を写し、ゆったりと身繕いをしての微笑み……。いやいやいやいや、新しい名に恥じない、それはそれは素晴らしい雪姫でございました。

大膳の幸四郎は如何にも“国崩し”というスケール感はあるものの、相変わらず言語不明瞭(笑)。
東吉の仁左衛門が実に、実に実に爽やか。桜の幹を上って慶寿院を救出する姿も若々しい。
直信の梅玉、軍平の歌六、慶寿院の藤十郎、さらに、《爪先鼠》に竹本葵太夫と、揃いも揃った充実の一幕!

『関三奴』

奴駒平:中村鴈治郎
奴勘平:中村勘九郎
奴松平:尾上松緑

三者三様の面白さというか、それそれの流派の違いが見て取れて興味深い。
踊りはやはり、勘九郎が一番かな。毛槍の扱いも見事。鴈治郎の鷹揚さも捨て難く。松緑は顔を作り過ぎのような。

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