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2016年11月20日 (日)

新国立劇場バレエ団『DANCE to the Future 2016 Autumn』

2016年11月18日(金)〜20日(日) 新国立劇場 小劇場
http://www.nntt.jac.go.jp/

[アドヴァイザー]中村恩恵 [照明]鈴木武人 [音響]福澤裕之

シリーズ企画として「今回が5度目の上演」だそうな。作品が以前より厳選された印象。アドヴァイザーが平山素子から中村恩恵へ変わったから? 第3部のインプロはもう少し出演者を減らしてもよかったかも。ミュージシャンの話では、本当に即興だったらしい。

【第1部】

『ロマンス』
[振付]貝川鐵夫
[音楽]F. ショパン ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11より 第2楽章
[衣裳]植田和子

小野絢子、玉井るい、益田裕子、木村優子、中沢恵理子

なんつーか、姫(小野)と侍女たち、って感じ。それが、振付家の意図なのか、技量の差なのか、よくわからなくて……う〜む。
小野以外にも、ちょっといいな、と思うダンサーはいたンだけど(腕のニュアンスが好みだった)、ファースト・アーティスト以下は誰が誰やらさっぱり。

『angel passes』
[振付]貝川鐵夫
[音楽]G. F. ヘンデル オラトリオ「メサイア」HWV56より Part I “Aria”
[衣裳]植田和子

小野寺雄

今回、貝川作品はふたつとも無音で始まるのね……すみません、それ以外、記憶がないです。

『ブリッツェン』
[振付]木下嘉人 [音楽]マックス・リヒター Infra 5 

米沢唯、池田武志、宇賀大将

振付にそれほど目新しさは感じなかったものの、3人とも踊れるダンサーだから、最後まで飽きさせない。
中でも、米沢のテクニックの際立ちとスピーディな音取りが目を惹いた。

【第2部】

『Disconnect』(初演:2016年3月『DANCE to the Future 2016』にて上演)
[振付]宝満直也 [音楽]マックス・リヒター On the nature of Daylight
[衣裳]植田和子 [音楽協力]稲葉智子

五月女遥、宝満直也

感情が爆発しそうなところで、すっと引く、そのクールさが堪らない。これはもう、どこへ出しても恥ずかしくない作品なんでは?

「中劇場で初演された」そうだけど、五月女と宝満が舞台の上下(かみしも)から互いに駆け寄ってくるあたりは、やはりそれなりの広さが必要だな、と。小劇場だと疾走感や切迫感が物足りないンだよね。

休憩を挟んで、リヒターの音楽が続く。ダンスとの相性が良さそう。

『福田紘也』
[振付]福田紘也 [音楽]三浦康嗣、Carsten Nicolai、福田紘也

福田紘也

音楽や照明の使い方が面白くて、短いながらも印象に残る。
どーでもいいけど、コーラを飲んで踊るのって、苦しくないのかしらん?

『3匹の子ぶた』
[振付]宝満直也
[音楽]D. ショスタコーヴィチ ピアノ三重奏曲第2番 ホ短調 Op.67より 第4楽章

小野絢子、八幡顕光、福田圭吾、池田武志

『Disconnect』に続き、これもすんばらしい出来! 海外の振付家で微妙な作品を制作するくらいなら、いっそのこと宝満を劇場専属振付家にすればー、と無責任なことを言ってみる。いや、でも、振付家を育てることは大事だぞ。

〈しっかり者の3番目の妹〉の小野と〈脚のキレイな悪いオオカミ〉の池田は本公演の白眉と言えよう。そうそう、小野がポワントを履いていたのも嬉しかったな。コンテのポワント作品って、少ないからね。

【第3部】

Improvisation 即興
[音楽監修]笠松泰洋 [演奏]笠松泰洋(ob)、林正樹(pf)、佐藤芳明(acc)
[衣裳]山田いずみ

米沢唯、貝川鐵夫、福田圭吾、木下嘉人、福田紘也、宝満直也

ミュージシャンにリサーチしたところ、事前にリハはやったけど(ピアニストが参加できず、別の日のピアニストが代わりにやったとか、結局、「わかりませんよねー」で終わったとか)、本番はまったくの即興だったらしい。林、佐藤は普段から一緒にやってるし(てっきりデュオだと思っていたので、音楽監修の笠松も一緒に出てきた時には驚いた)、インプロも御手の物だけど、ダンサーはねぇ……。ま、それなりに形にはなっていたかな。

米沢はシチュエーションをきっちり決めるタイプ。それを割とちゃんと拾っていたのが木下と宝満で、空気が停滞する度に何かしら仕掛けるのが貝川。福田兄弟は……お笑い担当?(笑)
ただ、即興は反応だから、シチュエーションや役割分担ではなく、もっと純粋にムーヴメントだけで見せて欲しかった気もする。あと、小劇場にグランドピアノを乗せて、ミュージシャン3人、ダンサー6人は、ちょっと窮屈だったかも。

アコーディオンが入っていたせいか、途中、タンゴを踊ってみたり。予定の時間が近づくと照明が変わって、それが終わりの合図。たぶん。
カーテンコールにはアドヴァイザーの中村も登場。全体のレベルが高かったのは、やっぱ彼女のおかげ?

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DANCE to the Future 2016 Autumn|舞台写真・公演記録|新国立劇場

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