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2017年3月 9日 (木)

The 3rd BALLET TRADITION

2017年3月9日(木) きゅりあん(品川区立総合区民会館)大ホール
http://www.shinobutakita.com/ballettradition/

[プロデューサー]田北志のぶ [芸術監督]アラ・ラーゴダ
[アドバイザー]薄井憲二

田北志のぶは2016年にキエフ・バレエ団を退団し、活動の拠点を日本に移していたのね。その前年には土井由希子と“Spring of Arts”を立ち上げ、年1回のペースでプロデュース公演を開催。3回目の今年は「スペシャル・ゲスト・ダンサーとして、マリインスキー劇場のプリンシパル・ダンサー、イーゴリ・コルプが出演!」。コルプ効果かどうかわからないけど、客席はそこそこ埋まっていたかな。

【第1部】

『Nostalgia』
[音楽]ウラディーミル・マルティノフ [振付]笹原進一

土井由希子、石黒善大
平尾麻実、檜山和久
大溝ちあき、小林翔子、高浦美和子、前澤鮎美

無料配布されたリーフレットにあるように、ノスタルジックで叙情的な作品。ちょっとロマンティックに過ぎる気がしないでもないけど、最後まで飽きずに観られた。

『ロミオとジュリエット』より バルコニーのパ・ド・ドゥ
[音楽]セルゲイ・プロコフィエフ [原振付]レオニード・ラヴロフスキー

ジュリエット:田北志のぶ
ロミオ:イーゴリ・コルプ

コルプは様子見しているというか、体力温存しているというか、エンジン全開とは言い難く。ってゆうか、2015年の《ロシアバレエ トップダンサー達によるグラン・ガラ》で観たこのふたりのすんばらしい『R&J』(感想はこことかこことかここ)の記憶がまだ鮮明に残っているので、今回はちょっと厳しかった。

『海賊』より オダリスク(パ・ド・トロワ)、花園の場
[音楽]アドルフ・アダン、チェーザレ・プーニ、レオ・ドリーブ
[原振付]マリウス・プティパ

◆オダリスク
第1ヴァリエーション:清水若菜
第2ヴァリエーション:森佐和子
第3ヴァリエーション:大城美汐

◆花園の場
メドーラ:楠田智沙
ギュリナーラ:澤田夏

バレエ団ではないので、出演者は公演毎にオーディションで選んでいるのかしらん? 詳しいことはわからないけど、きちんと踊れるダンサーを揃えてきた感じ。中でも、メドーラの楠田智沙やギュリナーラの澤田夏は、センターを任されるだけのプロポーションやテクニック、華や表現力は備わっていたかと。

【第2部】

『シェヘラザード』
[音楽]リムスキー・コルサコフ [原振付]ミハイル・フォーキン

ゾベイダ:田北志のぶ
金の奴隷:イーゴリ・コルプ
シャリアール(スルタン):堤淳
シャフゼーマン(シャリアールの弟):桝竹眞也
宦官長:浅井永希
奴隷:五十嵐耕司、石黒善大、檜山和久、酒井大、貫渡竹暁、吉田邑那
6人の妻:大溝ちあき、小林翔子、高浦美和子、前澤鮎美、水谷彩乃、堀友香
オダリスク:岩渕美希、宇野澤寛子、朴智善

久しぶりにコルプの金の奴隷を観られたのは嬉しかったけど、食い足りなさも感じたり。まず、舞台が狭い。もっと思いっきり踊らせてあげてー! そしてやはり、全体にエロスが足りない。ゾベイダの田北に清潔感があるうえ、コール・ドのダンサーもどこかあどけなくて、『シェヘラザード』を観ている気分にならないのよね〜。

とは言え、田北のゾベイダに孤独を感じる瞬間があって、「あぁ、寂しかったンだね……」と思ったら、これはこれでありかも、と。しかも、激昂した王によって奴隷たちが次々と殺されるや、自分の仕出かしたことに愕然とするなど、普段あまり目にしたことのないゾベイダで興味深かった。

そうそう、連れがカーテンコールでのコルプの態度にいたく感心していて、「そこ、気がついた!」と嬉しくなっちゃいました。そうなのよ、コルプの舞台マナーは完璧なのよ。出演者の皆さんには、踊りはもちろん、そういうところも含めて、ロシア・バレエの素晴らしさを継承していっていただきたいものです。

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