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2017年8月20日 (日)

日本総合悲劇協会 vol.6『業音』

2017年8月10日(木)〜9月3日(日) 東京芸術劇場 シアターイースト
http://otonakeikaku.jp/

[作・演出]松尾スズキ [舞台監督]菅田幸夫 [照明]佐藤啓
[音響]藤田赤目 [舞台美術]池田ともゆき [衣装]戸田京子
[ヘアメイク]大和田一美 [振付]康本雅子 [映像]上田大樹
[音楽]伊藤ヨタロウ

堂本こういち:松尾スズキ
土屋みどり:平岩紙
ぽんた:池津祥子
杏子:伊勢志摩
財前:宍戸美和公
克夫:宮崎吐夢
末井明:皆川猿時
丈太郎:村杉蝉之介
踊り子:康本雅子

初演は2002年10月、草月ホール。日本総合悲劇協会のvol.3として上演され、「荻野目慶子の体当たりの熱演が話題を呼んだ」らしい。残念ながら、私は観ていない。今回の再演では、荻野目が演じたヒロインを劇団(大人計画)員の平岩紙が演じる。

演歌歌手として再起を目指す元アイドルの土屋みどり。まるで不幸が不幸を呼び込むような、彼女を襲う負の連鎖。そこに、介護、宗教、アイデンティティ、エイズ、テロ……といった現代社会が抱える様々な問題をぶち込み、人間の業や執念、情念を描いていく。

松尾曰く、「(ヒロインは)究極にだらしない女というイメージ。あまりにもだらしなさすぎて、そこに聖なるものが宿る」。なんつーか、汚泥に咲く花、みたいな?

入団当時から観ている平岩が、よくぞここまで、と涙するほどの健闘ぶり。ただ、初演に比べるとPOPになっちゃってるンだろうな、とも。

不思議なのが、平岩に荻野目が重なるというか、荻野目の台詞回しが聞こえてくるというか。しかも、この感覚、これが初めてじゃなくて、昨年、近藤公園・平岩紙 二人芝居『あたま山心中 〜散ル、散ル、満チル〜』を観た時にも感じたのよね〜。殊更、平岩が初演の女優に似せようとしているわけでもないのに、何故かその声が聞こえてくるというのが、イタコの口寄せみたいで面白い。

杏子の伊勢志摩がsmartな女を好演。
康本雅子によるダンスとも言えない奇妙なmovementが効いている。
そして、克夫の宮崎吐夢がいつになく男前(痩せてるし、腹筋あるし)。

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