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2017年9月 3日 (日)

国立劇場 九月文楽公演 第二部

2017年9月2日(土)〜18日(月・祝) 国立劇場 小劇場
http://www.ntj.jac.go.jp/

予想以上にスペクタクル! 今月は一部『生写朝顔話』と二部『玉藻前曦袂』の両方を観るのは難しく、ケレン味の強そうな二部を選んだンだけど、初心者には正解だったかも。できればもう1回観たいくらいだわ。

『玉藻前曦袂』

清水寺の段
薄雲皇子:竹本津國太夫
犬淵源蔵:竹本南都太夫
采女之助:竹本文字栄太夫
桂 姫:豊竹咲寿太夫
腰 元:豊竹亘太夫
腰 元:竹本碩太夫
    竹澤團吾

道春館の段
  中:豊竹希太夫
    鶴澤寛太郎
  奥:竹本千歳太夫
    豊澤富助

神泉苑の段
  口:豊竹咲寿太夫
    豊澤龍爾 改め 鶴澤友之助
  奥:豊竹咲甫太夫
    鶴澤清介

廊下の段
    豊竹始太夫
    鶴澤清志郎

訴訟の段
    豊竹睦太夫
    野澤喜一朗

祈りの段
    竹本文字久太夫
    竹澤宗助

化粧殺生石
    豊竹咲甫太夫
    豊竹睦太夫
    豊竹始太夫
    竹本小住太夫
    豊竹亘太夫
    鶴澤藤蔵
    鶴澤清馗
    鶴澤寛太郎
    鶴澤清公
    鶴澤燕二郎

〈人形役割〉
薄雲皇子:吉田玉也
犬淵源蔵:吉田勘市
息女桂姫:吉田簑二郎
安倍采女之助:吉田幸助
息女初花姫 後に 玉藻前:吉田文昇
後室萩の方:吉田和生
鷲塚金藤次:吉田玉男
中納言重之卿:桐竹亀次
仕丁甚太平:吉田玉路
仕丁平作:吉田和馬
玉藻前 実は 妖狐:桐竹勘十郎
菖蒲前:吉田玉翔
葛城前:吉田玉誉
千歳前:桐竹勘次郎
美福門院:吉田清五郎
傾城亀菊:吉田勘彌
禿文字野:吉田簑悠
内侍の局:桐竹紋秀
持兼の宰相:吉田文哉
お末:吉田簑紫郎
右大弁:吉田玉勢
安倍泰成:吉田玉輝
座頭、在所娘、雷、いなせな男、夜鷹、女郎、奴:桐竹勘十郎
近習:大ぜい
仕丁:大ぜい
腰元:大ぜい
奴:大ぜい
局:大ぜい
軍平:大ぜい

◇登場するかしら
薄雲皇子:口あき文七
犬淵源蔵:端敵
息女桂姫:娘
安倍采女之助:源太
息女初花姫 後に 玉藻前:娘
後室萩の方:老女方
鷲塚金藤次:鬼一
中納言重之卿:検非違使
仕丁甚太平:鼻動き
仕丁平作:又平
玉藻前 実は 妖狐:玉藻前(両面)、玉藻前(双面)
菖蒲前:娘
葛城前:娘
千歳前:娘
美福門院:老女方
傾城亀菊:傾城
禿文字野:女子役
内侍の局:悪婆
持兼の宰相:端役
お末:お福
右大弁:端役
安倍泰成:検非違使
座頭:座頭
在所娘:娘
雷:鬼
いなせな男:源太
夜鷹:娘
女郎:お福
奴:与勘平

前半は謀反とか、名剣探索とか、敵役と見えて実は……とか、よくある話。《神泉苑の段》で玉藻前が金毛九尾の妖狐に取り殺されるあたりから、俄然、面白くなる。

ってゆうか、初花姫、名を玉藻前と改めて入内したのも束の間、あっさり殺されてるじゃんかよぉ。その前の《道春館の段》で、姉の桂姫は義理のある仲なので、実子である妹の初花姫を身代わりにと申し出た萩の方の苦悩も、実の娘である桂姫の首を討ち落としても、初花姫の命を救おうとした金藤次の犠牲も、すべてなかったことにしてしまう展開に唖然……。とは言え、歌舞伎も文楽もそんなんばっかなわけで。

俗に《七化け》とも呼ばれる《化粧殺生石》に至っては、物語とまったく関係なく(勘十郎曰く「妖狐の念が岩に封じ込められていて、やることがないので夜な夜な化けて遊んでいる」)、ただひたすら座頭→在所娘→雷→いなせな男→夜鷹→女郎→奴という早替りを見せていくだけ。

しかも、太夫と三味線が5人ずつ並び、一応、掛け合いにはなっているものの、ほとんど勘十郎、咲甫太夫、藤蔵による三つ巴の闘い状態。三位一体を実感し、兎にも角にもすげーよ、文楽、ってな気分で帰ってまいりました。

ぢつは、今回初めて最前列に座ってみた。義太夫が後方から聴こえてくることにはなるけど、臨場感は桁違い。そんな間近から観ていても、玉藻姫のかしら(両面と双面)の仕掛けはよくわからなかったっす。はい。

狐の人形は金色でテカテカしている。毛のフサフサ感は皆無で、お目々ぱっちり。結構、ケバいかも(笑)。勘十郎共々、宙乗りもします〜。

萩の方の和生、出てきた瞬間に空気が変わる。
続く、千歳太夫の語りと富助の三味線も迫力あり。
来年の襲名を控え、咲甫太夫もますます充実してきているような。

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